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乙女ゲームの感想や攻略ブログです

Nintendo Switch「Collar×Malice for Nintendo Switch(本編)」感想

Nintendo Switch「Collar×Malice for Nintendo Switch」内、本編「Collar×Malice」の感想です。  

 

 

 

 

 

作品概要 

Collar×Malice for Nintendo Switch

Collar×Malice for Nintendo Switch

  • 発売日: 2020/03/12
  • メディア: Video Game
 

機種: Nintendo Switch※VITA版の移植

作品名: 「Collar×Malice for Nintendo Switch」 内、本編「Collar×Malice」

CERO: C(15才以上対象)

あらすじ: 凶悪な連続殺人事件、通称X-Day事件が発生し、銃刀法が解除され治安の悪化した新宿で、主人公は若手警察官として日々一生懸命働いていた。ある日突然、主人公はX-Day事件の犯人であるアドニスに首輪を付けられてしまい、助けに駆けつけた元警察官集まる探偵事務所の柳達と共に事件の真相を追うことになるが…?

 

*ファンディスク「Collar×Malice -Unlimited-」の感想はこちら。

otomegamefun.hatenablog.com

 

参考情報

キャラ別タイプ

・主人公(CV:無し)…熱血、元気、誠実

・柳 愛時(CV:森田成一)…寡黙、優しい、過去の出会い

・岡崎 契(CV:梶裕貴)…マイペース、依存、執着

・榎本 峰雄(CV:斉藤壮馬)…ウブ、にぎやか、直情的

・笹塚 尊(CV:浪川大輔)…毒舌、俺様、ツンデレ

・白石 景之(CV:木村良平)…飄々、感情の欠如、純粋

 

攻略推奨順

 笹塚 尊→榎本 峰雄→岡崎 契→白石 景之→柳 愛時
 (攻略制限あり)
 ※真相の解明内容から上記順番が良い。特に岡崎契は3番目で白石景之は4番目がおすすめ。

 

オススメポイント

 ・主人公の若手社会人生活が結構リアル!

 ・事件解決までのアプローチが攻略対象によって大きく異なる、飽きないシナリオ!

 ・多少怖い演出もあって、ミステリーの雰囲気も抜群!

 ・個性豊かなキャラクターとの様々な恋愛関係が楽しめる!

 

攻略目安時間

 フルコンプまで30時間程度
 (エンド数合計37。共通バッド3、オマケ1、各キャラハッピー1にバッド6〜7)
  ※ボイスをある程度飛ばしてプレイする場合

 

糖度

 微糖(恋愛よりも事件捜査がメイン)

 

難易度

 普通
 (愛キャッチにより正しい選択肢が分かりやすく、エンディングリストのおかげでエンドも漏れなく見つけやすい。トリガーシステムは簡単。)

 

評価 80/100

〈本編〉

 ゲーム開始直後から主人公は辛い状況に陥るが、笹塚をはじめとして周囲からは信用すらしてもらえない。そして、事件以外にも警察官として日々忙しく仕事(若手らしくパトロールやクレーム対応)をこなし、同居する弟とは仲が悪いという悩みを抱えている。他の乙女ゲームで見られるチヤホヤ感は少なく、割とリアルな若手社会人生活を描写していて主人公に感情移入しやすかった。

 共通ルートがかなり短めで、パートナーとなる攻略対象と共に過去の連続殺人事件の調査に当たる段階から個別ルートに入るようになっている。選んだキャラによって追う事件が異なり、それぞれ解明や解決までのアプローチも全く違うため、どのシナリオもとても面白い。個性的な人物が多いが、皆それぞれ傷やトラウマを抱えており、主人公と乗り越えて行く話でもある。

 ストーリーを読み進める他に、途中で探索パートやトリガーシステムが存在するが、どちらも特段難しいものではないのでご安心を。また、EXTRAにはオマケがたっぷりあって、驚くほどのボリュームになっている。連続殺人ミステリーは乙女ゲームとしては珍しい題材ながらも、本作プレイしてみて警察官主役にした新たな作品がもっと欲しいと思えた。

 

〈総評〉※本編+FD

 本編は事件解決がメインで糖分控えめであったが、ファンディスクが恋愛メインで恋人同士の関係をしっかり描いてくれたおかげでかなり満足できた。本編もファンディスクも両方ともボリュームはちょうど良く、特にファンディスクまでしっかり作り込んであるのは非常に嬉しい。

 本作はミステリー物としてストーリーの先が気になって面白いだけでなく、キャラも非常に個性豊かで、気付けば柳も岡崎も榎本も笹塚も白石も全員どこか可愛いところがあって愛おしい気持ちになる。本編序盤は主人公への当たりが厳しい人物が多くて印象は悪いかもしれないが、パートナーとして協力して困難を乗り越えた先では、彼に対するイメージや気持ちがまるっきり変わっているはず。

 ファンディスクでは本編攻略対象との後日談を楽しめる他に、アドニス編で黒幕の真意や主人公に対する気持ちを詳しく理解することができるので、プレイするならぜひファンディスクまで。本編もファンディスクもオマケが充実しており、細部まで丁寧に作られた作品。

 

 

感想(ネタバレ注意)

ストーリー感想

 主人公は殺人組織から首輪を付けられ、警察官であり被害者の立場であるのに、笹塚をはじめとして仲間として認めてもらうまでは当たりが厳しい。かと言って笑顔で優しい人達も何かしら一物ありそうで信用できず、相談できない。こんな自分だったら心折れそうな辛い状況にも関わらず、立ち向かってみせる主人公は精神的に強くてすごい。主人公がゼロに選ばれた理由がよく分かる。

 恋愛面は、一筋縄ではいかない個性的なキャラが多く関係性も様々だった。社会人として大人っぽいものもあれば、学生っぽい初々しいものまで落差が激しい。なお、本編のストーリー中はどうしても恋愛してる場合ではないので、アルバム内のボイスレコーダーやシチュエーションで甘さを少し補ってくれる。多数おまけがあるのは嬉しい。

 バッドエンドは多数あっても、即死以外のスチルが用意されたエンドまでも描写があっさりしてるのはちょっと残念だった。一般的に見れば十分な出来だとは思うけれど、想像が広がる内容なだけにもう少しじっくり読みたくなってしまうというか。即死エンドは、わざわざ他のルートで関わるサブキャラに突然殺されるあたり、若干の工夫を感じた。

 EXTRAは各キャラにボイスレコーダー、ショートストーリー、シチュエーションのオマケがあり、全て丁寧に作られていてボイスや後日談をじっくり堪能できる。

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↑繊細で心が傷付いた人ばかり。

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↑EXTRAのボイスレコーダー、一言であっさり終わるようなものでは無い。

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↑EXTRAのシチュエーション、デートする感覚が味わえる。

 

イラスト感想

 塗りはあえて髪が少し透明がかって目や耳が透けて見える等、独特な絵柄。皆髪のボリュームすごいので、髪を梳いてあげたくなる。立ち絵は正面顔だと鼻は塗りの陰影で表現しようとしており、少しのっぺりとして見え、たまに肩がカクっとして固そうなのが気になった。ただ立ち絵に比べスチルはかなり気合いが入っており、見応えあるイラストは多数あった。

 背景はさすが新宿、どこかで見た建物や店があって、知ってる人はニヤリとする感じ。

 人物も背景も全体的に暗い雰囲気がサスペンスのイメージにマッチしている。

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↑慣れるまで女性が少し男性っぽく感じる…?

 

システム感想

 シナリオをただ読み進めるだけではなく、画面探索やトリガーシステム等がたまに挟まり、刺激を与えてくれる。簡単でどちらも頻繁に出てくるものではないので、周回でもそこまで面倒臭さは無かった。トリガーシステムの方は成功か失敗で話も変わる(大概失敗すると即バッド)のも一興。

 ボイスの音量がキャラによって異なり、デフォルトでは少し安定しない気がした。声が低いキャラが聞き取りにくいからと全体音量上げておくと、あとで大声で怒鳴ったりするシーンや女性の甲高い声が響いたりビックリすることに。個別調整できるから、細かく設定すれば良いのだけど。

 マテリアルと辞書機能は、いつでも事件の振り返りや専門用語を確認できるのは便利だった。特に恥ずかしながら私は警察の部署を全然知らなくて、今回初めて知るものばかりだった。

 その他最低限システムやオプションは整っているが、次の選択肢へジャンプ機能がない、スキップが携帯電話画面で必ず止まって操作を要求される等、不便を感じる部分はあった。建物内の移動も操作でタッチが効かないのも少し気になる。

 周回にあたり、2周目以降はプロローグや事件の振り返りを飛ばせたり、配慮はされている。チャプター機能では好感度ステータスを調整して任意のチャプターから再開が可能だが、選択肢の難易度が低いため、セーブデータのロードで途中からやり直すのも苦ではなく、急いでエンドを回収したい人向け。 

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↑探索モード、タッチが便利。

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↑トリガーシステム、輪が重なった瞬間ボタンを押す。チュートリアルもある。

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↑辞書は、真面目なものからふざけたものまで様々。

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↑マテリアル、情報は随時追加や更新してくれる。

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↑チャプター機能、ステータス調整して再開可能。



 

キャラ別ストーリー概略&感想(ネタバレ注意)

柳 愛時

 主人公はアドニスについて知りたいと思い、柳のパートナーとなって事件全体を調べることにする。警察内で事件の詳細を得るため、自身の所属する特防組織も捜査に加えてもらい、積極的に調査へ乗り出す。偶然出会ったハナがアドニスの一員だと気付き逮捕するが、直後に彼女は記憶を消されてしまい、捜査が行き詰まる。そのうえパートナーとして主人公が彼をもっと知ろうとすると拒絶されてしまう。

 次に犯罪を起こす可能性の高い瀬良を説得して自首させるが、アドニスは主人公と柳を都庁の展望台に呼び出し、犯罪者を人質に取った事件を起こす。2人は連携して見事被害なく解決し、主人公に心救われた柳は過去を語る。12年前、誘拐された主人公を助けるために加害者を殺しかけ、今も寝たきりにさせて後悔していることを。当時幼かった主人公は彼を怖がったが、今では怖くはないと受け入れる。

 アドニスリーダーであるゼロの正体が、主人公の仲の良い同期の冴木だとついに辿り着く。冴木を説得しようとした主人公は連れ去られていまうが、アドニス内での仲間割れや瀬良の協力もあって無事救い出され、首輪も解かれる。そしてついに主人公と柳は両思いとなって、事務所の皆でクリスマスパーティーを楽しむ。迫るX-Dayを阻止するため、逃亡した冴木の居場所を推理して向かうが…?

 

 案の定、冴木が犯人ということで驚きはなく。でも、犯人の名前が文字入力なのは焦った。下の名前が分からなくてホームページ見るという…。冴木は人1倍繊細で、人は見かけによらないねえ。にしてもアドニスの組織が想像以上に大きい。元は宗教団体だったとはいえ、彼の思想にすがる人がそんなにいたのか。そして、仲間割れした御國が自首してまでも部下を逃し、冴木を懸命に説得しようとするとは。御國は大々的殺人を望まず、これほど仲間思いで優しい人だったんだね。トップに成り代わろうと企む輩かと思ってた、ごめんなさい。クリミナル読んだところ、むしろ純粋すぎて10年前から冴木に騙された被害者に見えた。気持ち一方通行で可哀想。

 主人公から柳へは積極的な押せ押せの恋愛で、酒使って近付くだの微笑ましいものだった。家事が得意で料理ができる男性って良いよね。しかし、念願叶ってクリスマスで両思いになっても、まさかの事務所皆でクリスマスパーティーとは笑。皆で仲良くワイワイするのは楽しいものの、糖分控えめになる所以。本ルートは大団円も兼ねてるだけあって、最後の打ち上げに警察官上司の峯岸や森丘等、立場が上の人まで来るのは笑った。もし自分だったらその場が緊張しそうで遠慮したい。

 序盤での主人公との雑談で昔は意外にも不良だったとの話をしていたけれど、これがまさか伏線だったとは思ってなかった。理性を無くして鉄パイプで犯罪者をボコボコにするだなんて、今の落ち着きある彼の姿からは信じられない。でも、オマケのショートストーリー等を読むと、割とプッツンとキレそうなキャラで、大して変わってなさそう…。普段冷静な分、怒ると怖いヤツ。

 

 

岡崎 契

 主人公は、メンバーが未着手な7月のストーカー殺人事件の調査を始める。警察官のSPとして柳らを監視、護衛する岡崎は主人公をも守ると言って、聴取に必ず付いて来る。ストーカー被害者の菅原は主人公の首輪に気付き豹変、岡崎は菅原を捕らえるが、主人公がアドニスの一員ではないかと疑い拳銃を突きつける。すると首輪が反応を示し、柳や主人公へ以前説明したように、警察内部に報告すれば主人公の命は無いと脅す。

 主人公の決意を確認した岡崎は、自分が命がけで守護すべき理想的な人物だとして、何があっても守ると約束してくれ、代わりに主人公は何があっても逃げないと誓う。取調べを受けた菅原は記憶を失っており、他の直近の事件で逮捕されたX-Day事件の犯人も同様で、捜査が全く進展しない。そこで主人公は警察官の汚職隠蔽に恨みを持つ、元警察官の山条を探し出す。

 山条の勝負に勝って情報を得るが、爆発に巻き込まれ主人公を庇った岡崎は大怪我を負う。しかし、彼はむしろ嬉しそうで、主人公は彼が人を守って死にたがっていることを知る。主人公は彼のことが好きだと気付き、生きて欲しいと強く訴える。過去自身を庇って死んだSPの同僚を見て、頑なに考えを変えない岡崎だったが、好きだからこそ主人公を守って共に生きる未来を見出す。迫るX-Dayの直前、警察はアジトの場所を見つけるも、岡崎の命を盾に主人公はアドニスから1人でアジトに来るよう指示され…。

 

 両思いになった後の岡崎の愛情が重すぎて怖い!というか、その前から守って死にたい唯一の対象と見なされた以降は、主人公から何言われてもしつこく現れて怖い!!君が死んだら後を追って死ぬだなんてストーカー気質そのもの(主人公が死ぬバッドエンドでは、死なずに主人公の思いを遂げようとしたけど結局…)。それでも精神は至って正常で、ヤンデレではないからこそヤバイ気配を感じる。しかも常に笑顔なのが余計に…。

 本ルートは、主人公が誰かとパートナーを組まず自力で調査していたためか、アドニスから認められ、笹塚や榎本に比べるとかなり真相に近付けて嬉しい。最大の黒幕とはすれ違っちゃって会えないけれど。姉弟の関係もほぼ自力での修復なのが尚良し。恋愛面も本筋に絡む内容になっているおかげで結構甘々。岡崎がずっと死にたがっていた理由は罪悪感からではなく(多少はあるのだろうけど)、自分勝手なものではあったが、そこは彼らしく納得できた。あと、一応ずっと守ってもらえてるせいか、他のメンバーに比べてバッドエンドが若干少なくて安心した。

 メールのやり取りが多く、岡崎の顔文字多用が個人的に少し苦手だった。可愛く見せようとする下心を感じるというか、オジサンが女性に対し良く使う印象があって(偏見)。家事が一切できない、味覚が変わってる、朝も夜もメールしろ等、付き合うには苦労しそうだあ…主人公ガンバレ。

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↑絵文字のせいか不思議とやり取りがリアルな気持ちに。

 

 

榎本 峰雄

 主人公はX-Day事件の始まりとなる、4〜5月の事件を榎本と調査することを決めるが、彼は一向に調査する気配がない。事実を探ると、5月の事件の被害者は榎本が最も尊敬していた先輩警察官の藤井で、殺害理由は情報の改竄による誤認逮捕が原因だった。榎本はその事実を知って正義に迷い、真実を知るのを避けて警察官を辞めてしまっていた。榎本は過去の自分に似た必死な主人公の姿を見て熱い気持ちを思い出し、2人は晴れてパートナーとなる。

 主人公の弟のライブに誤認逮捕者の一色が参加することを聞き、榎本や同期の冴木を誘って見に行く。一色は藤井のせいでデビューを挫かれたものの、殺意を抱く程の恨みは持っていなかった。だが、熱烈なファンのハナがアドニスの一員として、ライブを中断させ警察官である主人公らを殺そうとする。藤井を殺したのも彼女だった。殺意を抱く榎本を落ち着かせハナを逮捕するも、冴木は重傷を負って入院する。

 逮捕後のハナは記憶を失ってしまい、捜査に行き詰まる。そこで誤認逮捕者のもう1人、緒方へ話を聞きに行く。緒方は7月のストーカー殺人容疑者で、本事件がアドニスによる交換殺人だと確信を持つが証拠がなく、無罪が確定する。その後、マスコミから持ち上げられる緒方は、テレビ番組に出演して悪は自らの手で裁くべきだと正義を説き、治安が更に悪化していく。アドニスの監視が外れている隙を突き、主人公の首輪を笹塚が取り外すことに成功。緒方に対し榎本は作戦を組むが…?

 

 主人公って日々区民からのクレーム対応に慣れているせいか、人の気持ちに寄り添うのが上手だよね。榎本は直情的で感情の起伏が激しく、主人公が見てないと危なっかしいのよね。当初の主人公と榎本の関係は、やる気のある新入社員とスレて腐った中堅社員みたいで笑った。榎本が気持ちを取り戻してからは物語も大きく動き出して良かった。

 ストーリーは、冴木が重傷を負い、緒方に嵌められた榎本が区民から非難を浴びる等、割と辛い展開が続いたが、榎本の明るさにかなり救われた。彼が登場するだけで、色んな表情と効果音が流れるから見てるだけで面白い。愛嬌あって誰でもすぐに仲良しになれる良い奴。そりゃ出世する。ただ、伊達政宗の真似で眼帯付けてるキャラは初めて見た。戦闘時不利でしょ!眼帯外すシーンは貴重。

 主人公は榎本を精神的に支えるパートナーとしては最適だが、緒方との対決はもう少し榎本と一緒に活動したかったかも。そりゃ大事な人を危険な場所に連れ回したくない気持ちは分かるけど、主人公は弱くないから。しかし、主人公の首輪が監視されなくなったのは、冴木が重傷を負って目を覚さないからだよね…緒方の件を解決して終わりは中途半端だったものの、黒幕のアドニスリーダー自体が動けなくなったから一応解決はしてるのか。

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↑色んな表情を見せてくれて楽しい。

 

 

笹塚 尊

 主人公は銃刀法解除のきっかけとなった、大量のゲーマーが被害者になった8月の事件を追うために、笹塚のパートナーを希望。天才ハッカー故に他者は要らないと笹塚は嫌がるが、必死に頼み込む主人公に課題を出す。主人公は何とか課題を解き、X-Day事件はアドニスという集団組織による交換殺人の仕組みを使った復讐事件だと気付く。笹塚は主人公をパートナーとして認め、バカ猫と呼び、褒美と称し餌付けするようになる。

 主人公の弟、香月の友人の瀬良が6月の中学校爆破事件の容疑者として、笹塚は探りを入れ連絡先を交換した後、瀬良は姿を消す。そして、直近の事件で捕まった相田が脱走。警察官に復職した笹塚は、相田のネットゲームへの依存を利用し罠にかける。笹塚のピンチを主人公は銃で守り、再度捉えることに成功。だが、笹塚は銃撃を見て怯え、突如倒れてしまう。彼は過去アメリカで母親が目の前で銃撃死した経験から、銃へのトラウマと犯人への復讐心を持っていた。

 アドニスの情報を引き出そうとするが、相田は首に埋め込まれたチップにより記憶が消去されてしまう。操作に行き詰まるが、瀬良がオンラインで笹塚をアドニスに勧誘してくる。それは彼の母親を殺した犯人を復讐できるチャンス。迷う笹塚を主人公は引き止めようとするが…?

 

 笹塚は口悪いし態度も失礼すぎて、プレイ開始直後は恋愛できるのか不安だったが、主人公をパートナーと認めてからは割と優しかった…と思ったけれど、こちらが次第に慣れてしまっただけかもしれない。とはいえ、変わらずバカバカ言ってきても、言葉の中には主人公を心配する気持ちが含まれていたり、彼の照れ隠しだったりに気付けると、途端に彼の見方が変わってくる。まさしくツンデレ。でも、意外と恋愛には積極的で、慰めるために突然キスしたり、クールにクリスマスイブのデートを決めたり、手練れてる。アメリカ育ちだからかな…?

 主人公は笹塚のパートナーなのに、結局天才な彼1人でほとんど事件を解決してしまってもどかしかった。もちろん相田の銃を撃ち落とし、復讐に迷う笹塚を引き止めたのは主人公のおかげだけど、毎度ドーナツ買いに行くのではなく、何か仕事で貢献したかったなって。でもPC 画面に1人向かうハッカーに協力できることって何も無いから仕方ないよね。

 バッドエンドでは笹塚が1人アドニスへ行ってしまうが、その前にわざわざ主人公の首輪を外してくれ、一緒に連れて行こうとはしない。笹塚はやっぱり根は優しいと実感できるエンドだった。彼を見てると無性にドーナツ食べたくなる。お腹すく。

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↑このドーナツのサイズ感が良い。

 

 

白石 景之

 警察官のプロファイラーである白石は飄々として、いつも他者の気持ちを踏みにじるので主人公は苦手だったが、取引を持ち込まれ渋々9月〜10月の事件を共に調べることにする。加害者と被害者が10年前に通っていたフリースクールでカウンセラーの心中があったため、当時職場の同僚だった竹内の元へ話を聞きにいく。だが、事件とは関係なく、辛そうな彼女の姿を見て心配になり、主人公は度々声を掛ける。たまに優しさを見せては突き放す白石に翻弄されつつ、主人公は次第に彼の本音を知りたいと思うようになる。

 10月の事件は被害者がいないように見えたが、詳細を追ったところ、フリースクールで当時カウンセラーを追い詰めた女性の遺体を見つける。そこへ突然、竹内が自首してくるが、どこかおかしかったため、本事件はカウンセラーの子供達がアドニスの一員となって復讐を果たしたことを突き止める。だが、逮捕された子供達は記憶を失い、アドニスへの追及ができず仕舞い。

 カウントダウンが迫り焦りを感じる中で、首輪を通してアドニスから3日後主人公を仲間とするため連れて行くと宣言される。白石達は主人公を守ろうとしてくれ、無事過ごせたらクリスマスパーティーを開く約束をする。ところが、当日事務所のビルが爆発し、目を覚ますとアドニスのリーダーのゼロと白石がいた。白石は元々アドニスのために調教された人間で、ゼロの命令には逆らえなかったのだ。ゼロは主人公に白石を殺せと命じるが…?

 

 白石がアドニスの幹部を殺すショッキングな展開だった。そして、主人公も結局ゼロを銃で殺しちゃうなんて。クリスマスパーティー後、白石は自首して罪を償いに行くけれど、元アドニスの一員&被害者は首相の息子、事件から1年経過等、とんでもなく刑が重くなりそうで、死刑でなくても一生塀の中にいることになりそう。主人公は正当防衛とはいえ、自首しなくて良いのかな?ゼロの死体はどうなったのだろう。

 主人公が記憶を取り戻せずに一生を白石と2人で過ごすバッドエンドのタイトルが「ハッピーエンド」なのは皮肉だが、割とこれは幸せそう。一方、主人公がゼロを仕留め損なうバッドエンドはエゲツない。悪へ銃を向けたことが評価され、毒漬けにして主人公を殺人の執行者にし、ご褒美として声帯を失った白石が与えられるなんて。心が壊れた主人公の手で柳達は殺されて最悪。。。白石もどこかおかしくなっていて悲しい。

 当初の主人公の見立て通り、白石はアドニスの一員だったが、養成機関で洗脳されて育ったとは驚き。恐ろしい程時間と金を掛けて執念を感じる。白石はナンバー14ということで、他のメンバーは今どこにいるのやら。

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↑チャプター切替りの絵からして怪しさを隠す気が無い笑。

 

 

攻略情報

 攻略制限があり、初回は岡崎契、榎本峰雄、笹塚尊が攻略できます。1人クリア後に白石解放され、4人クリア後に柳愛時が解放されます。

・エンド37は、5人クリア後にチャプターの共通内にあるクリミナルを読むだけです。

・柳ルートクリアには下記選択肢を選ばないと、ラストに冴木の居場所を探すことができません。

御國への質問→10年前になにがあったんですか

白石からの問い→自分の行いを止めて欲しかった

・柳ルートラスト、冴木の居場所は以下の通りです。

私を待っている→哀しみを消し去ること→殺してほしいから→新宿苑の教会

・柳ルートは、アドニス寄りの選択肢を選ぶと画面にモヤが出て、回数を重ねると画面いっぱいに広がるものの、エンディング自体には影響はありません。ただし、屋上で冴木に銃を向けるかどうかの選択肢が無くなり、強制的にトリガーシステムに遷移するため、そこで失敗をする必要があります。