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Nintendo Switch「明治活劇 ハイカラ流星組 -成敗しませう、世直し稼業-」感想

Nintendo Switch「明治活劇 ハイカラ流星組 -成敗しませう、世直し稼業-」の感想です。  

 

 

 

 

 

作品概要 

明治活劇 ハイカラ流星組 -成敗しませう、世直し稼業-

明治活劇 ハイカラ流星組 -成敗しませう、世直し稼業-

  • 発売日: 2020/09/24
  • メディア: Video Game
 

機種: Nintendo Switch

作品名: 「明治活劇 ハイカラ流星組 -成敗しませう、世直し稼業-」

CERO: C(15才以上推奨)

あらすじ: 明治維新後の時代、父は事故で死んだため病弱な母と2人で暮らしており、主人公は懸命に働き生計を担っていた。そんなある日、夜会に招かれ、自分の父の死の真相を知りたくないか?と謎の人物から声をかけられる。どうやらかつて流星組と呼ばれた、悪を影で裁く組織に父親が関わっていたらしい。主人公は仲間と共に真実を追い求めるが…?

 

 

参考情報

キャラ別タイプ

・主人公(CV:無し)…前向き、おてんば、天然

・南郷 久史(CV:榎木 淳弥)…ツンデレ、ひねくれ者、努力家

・松原 銀之助(CV:伊東 健人)…年上、冷静、むっつり

・守田 楓花(CV:井口 祐一)…依存、うぶ、成長

・咲村 賢(CV:石川 界人)…お調子者、嘘つき、甘えたがり

・中井 徳治郎(CV:小林 親弘)…寡黙、天然、無欲

 

攻略推奨順

 南郷 久史→咲村 賢→守田 楓花→松原 銀之助→中井 徳治郎
 (一部キャラに攻略制限あり)

 ※公式的には好きな順で良いとのことだったが、総合的に見て初回は久史一択。真相を徐々に明らかにしていくことを踏まえると上記の順番がおすすめ。

 

オススメポイント

 ・朝ドラのような、前向きに生きる主人公!

 ・皆んなで和気藹々とした掛け合いが楽しい!

 ・華やかで明るいイラスト!

 ・語句やアイテム等の収集要素がたくさん!

 

攻略目安時間

 フルコンプまで30時間程度
 (各キャラ2エンド、歓喜エンド到達による後日談解放、所持品コンプ)
  ※ボイスをある程度飛ばしてプレイする場合

 

糖度

 微糖
 (あまり恋愛にかまけていられない環境、突然のキス等の甘いシーンあり。)

 

難易度

 普通
 (バッドエンド無しで好感度によりエンディングが最後2つに分岐する。選択肢は3択で一部には時間制限もあるが、オートセーブからのリロードや巻き戻しによりやり直しがしやすい。)

 

評価 60/100

 主人公が少し個性的で、突飛な言動を許容できるかどうかで評価が大きく変わりそう。ただ、時代的に女だからと理不尽な目に遭っても、明るく前向きに進み続ける姿は朝ドラヒロイン風で好感を持てる。

 シナリオには少し癖があって、会話が無理やり切られ、唐突な話題転換が多いのが気になったが、飽きさせない工夫なのかもしれない。個別ルートに入っても、攻略キャラと2人きりの世界にはならず、メンバーとの掛け合いが楽しめるのは良いところ。

 イラストが華やかで、カラフルな色使いが目を引く。冬は雪が積もった背景に変わり立ち絵もコートを着用、白い息の表現等細かいところまでこだわりを感じた。

 本作の特徴である情報収集は、興味なければ飛ばすことも可能だが、細部まで丁寧に作られており、本編と関係ない話も聞けて面白い。周回して語句を集めたり、所持品を集めたり、コンプリートしたくなる様々な要素もある。バッドエンドが無くて用意されたエンディングの数は少ないが、初見は1周するのに10時間位掛かる程、オマケ要素含めボリュームは十分。

 

 

感想(ネタバレ注意)

ストーリー感想

 会話や独り言の最中、よく突然話題が飛んでしまい読みにくいのが残念ではあるが、辛い展開があってもベースは明るいのでツッコミながら楽しめる。特に長屋での近所付き合いやお客さんとの会話、買物する際のやり取りの描写が何だかリアルで、現代の希薄な人付き合いの良し悪しも彷彿とさせた。個別ルート入っても2人きりのイベントだけでなく、宴会やらクリスマスパーティーやらあって、皆で和気藹々としてるのも良かった。

 ただ、父親の死の真相を追う話なのに、主人公は大して父親に興味がないうえ、世直ししてもあまり進展が見られず、終盤になって突然銀先生らが第1容疑者として五世木議員の名前を挙げるあたり、全体的に行き当たりばったりな印象。その代わりに想定外の事態や急展開に毎度驚かされるのも、ある種面白いところではあった。

 各キャラ攻略後に再度プレイし直すと、裏話が挟まれるようになるので、快適なシステムと合わさって周回プレイも苦痛を感じなかった。しかも所持品が増えていくと、オマケのボイスドラマ等も開放されていき、量もたっぷり。

 オープニングとエンディングムービーやBGMが割と好み。エンディングはドラマや映画みたいなお洒落な演出で印象に残った。

f:id:otomegamefun:20200929101333j:image↑辛辣な発言でグサリとくる場面が多くても、主人公は至って前向き

f:id:otomegamefun:20200929102256j:image↑好感度はそれぞれ数値で確認できる

f:id:otomegamefun:20200929101536j:image↑情報収集のマップ、タッチ操作が便利

f:id:otomegamefun:20200929101617j:image↑情報収集していく中で、質問できる語句が追加されていく

f:id:otomegamefun:20200929101457j:image↑周回する程、プレゼント等で所持品が増えていく

f:id:otomegamefun:20200929103600j:image↑所持品入手からのオマケ要素として、ボイスドラマや絵が多数楽しめる

f:id:otomegamefun:20200929101731j:image↑唐突な話題転換に悩まされる一例、新しい年が始まると思ったらなぜか突然過去に言われた賢さんの事情の話に…(主人公の独り言)

 

 

イラスト感想

 明るく煌びやかな塗りで、明治維新後、外国の文化を取り入れ始め、国がこれから発展を遂げる明るい雰囲気を感じられる。季節により背景や立ち絵の衣装に変化を加えたり、目パチと口パクに加えて冬の白息の表現等、細かいところまでこだわりを感じるのも良いところ。ハイカラ流星組の衣装だけは、顔を全く隠せておらず笑ってしまうけど。

 主人公は可愛いし、作中で衣装を色々着ていたのにスチルでしか見れないのは残念だった。台詞枠に顔グラフィックの表示が欲しかった。

 たまに違和感のある絵もあるが、構図にこだわった絵もあって満足。特にイベントスキップ時のアイキャッチ絵がどのキャラも綺麗。スチルの数が1キャラにつき15枚で、ストーリーのボリュームからすると、もう少し多いと嬉しいかな。ちなみに、CG閲覧画面では花札風にスチルが並べられていて可愛い。

f:id:otomegamefun:20200929102330j:image↑冬の白い息の演出。この絵では分かりづらいが背景も全て綺麗

f:id:otomegamefun:20200929102423j:image↑CG確認画面。未解放のスチルは花札のような絵柄で隠されている

f:id:otomegamefun:20200929102755j:image↑タイトル画面の背景は、現実の時間とリンクしており時間帯によって変化する(これは朝)

 

 

システム感想

 慣れれば快適だが、一部初見で分かり辛い点あり。

 スキップと自動進行操作がZL切り替え→Yボタンと一手間あって少し面倒。スキップも自動進行も両方使いたいので、1ボタンでどちらも切り替えできないのも少々不満。そもそもYボタンはスキップとしか表記がなく、自動進行がスキップ機能のうちの1つなのも分かりにくい。そして、初期の自動進行はスピードが3なのに割と高速で、ボイスも全てカットされスキップと勘違いしやすいのも、初見で困る要素となっている。

 辞書機能は多数のフレーズが登録されていて便利で面白いが、アイウエオ順表記ではないため見つけにくく、辞書画面から該当の追加されたワードを4ページの中から探しに行くのが大変(登録数の少ない序盤は良いが)。会話画面からボタン1つで表示してくれた方がありがたい。

 その他不満はあまりなく、むしろ快適。イベントスキップを行っても、選択肢画面や未読位置で止まってくれるし、スキップの速度も高速。タッチの反応も非常に良く、タッチ操作がメインでほぼ問題ないほど。

f:id:otomegamefun:20200929103142j:image↑イベントスキップ確認画面。1度読んだイベントで表示され、選択肢、CG、未読文章、語句入手があるかどうかも分かる(オフにすることも可能)

f:id:otomegamefun:20200929103309j:image↑辞書画面、新しいワードに出会うと登録されていく。赤字は未確認の文字

 

 

キャラ別ストーリー概略&感想(ネタバレ注意)

南郷 久史

 久史は主人公の勤めるたわら商店の三男だが、家族と折り合いが悪く、主人公の住む長屋に1人家出しながらヴァイオリニストを目指し学校に通っている。久史は自身の親が流星組に関わっていたことを知り、主人公や銀先生、楓花、賢さん、徳さんとハイカラ流星組を結成。

 世直しをしながら主人公の父親の死について調べていたところ、街でボヤ騒ぎが起き、主人公らの住む長屋もターゲットにされる。主犯者を見つけ成敗するも、今度はその護衛達の襲撃を受け、たわら屋で火事が起き、久史に罪を着せられそうになる。家族の助けもあって無事に釈放されるも、今度は世直しのため別件で呉服屋に情報を聞いていた主人公が逮捕されてしまう。

 罪はなく釈放されたとはいえ、仕事はクビでそれまでの縁談も破談となり、唯一の肉親だった母親も家を出てしまい絶望に暮れる中、久史は主人公に結婚を申し入れ、心が救われるのだった。ただ、なぜここまで主人公が狙われるのか、黒幕として疑っていた政治家の五世木議員から直接脅しを受けたため、父親の真相を追うよりも五世木議員に一泡吹かせ、無事に暮らせる道を選ぶことにする。さてその方法とは…?そして海外留学の話がある久史は…?

 

 ツンデレのツンが厳しい言葉ばかりな分、デレた時の破壊力はすごい…が、デレるシーンが短く少ないのが悲しい。家族へ堂々と主人公との結婚を伝える等、行動力あって男前で、少し分かり辛いが優しいのが良い。大人に対し普段はあんなに反発して子供っぽいのに、主人公を抱きしめる時の顔や恥ずかしい時の照れ顔は反則級に可愛すぎる。女将さんが主人公に優しく感じることがあったのは、久史の好意を察してたからだったんだなあ…

 紲エンドは、あれほどヴァイオリン留学を喜んでいた久史が、留学への興味が失せ復讐へ囚われる形となり少し後味が悪かった。歓喜エンドでは留学は取りやめになっても、他の手段で海外へ行こうとするほど健気だけに。自分を刺した相手は全然態度変わらないし、久史本人も黒幕へ怒るのみで、2人とも精神力強いなと思った。主人公は将来やりたい事がないと悩んでいたが、彼の側で見つけられると良いね。

 

 

松原 銀之助

 学校の教師である銀之助は本来長屋に住むような立場ではないが、元流星組のメンバーとして主人公を見守るために側に居続け、いよいよ主人公に真実を知ってもらうため久史、銀之助、楓花、賢、徳治郎でハイカラ流星組を結成する。

 世直しをしながら父親の死の真相を追い求める最中、夜会での暗闇の中に銀之助から突然キスをされ、真意を聞いても一切話してくれず、戸惑う主人公に縁談の話が決まってしまう。そこでようやく銀之助は心を決め、縁談を破談とし婚約するのだった。 
 ところが、直後に徳治郎からの突然プロポーズや政治家の五世木議員からの脅しで、ハイカラ流星組は窮地に陥ってしまう。銀之助は五世木議員を刺し殺すと宣言するが…?

 

 なんだろう…2人が一緒にいるだけで漂うこの犯罪臭は…主人公が16才で銀先生が31才で、しかも先生なせいかな(主人公は学生ではないけど)。時代的に普通なのかもしれないが、年齢差が結構あるなあ。なのに、他のルートで銀先生の方がお似合いだとか言われるあたり、主人公が気付かないだけで彼からは好意が漏れてるのだろうか。後日談からは主人公の名付け親が銀先生と判明するが、もうロリコンにしか見えなくなってくる…笑

 ストーリーとしては銀先生だけが父親の死の真相を知って満足してしまい残念だったが、主人公の弟と徳さんの正体や絵馬の件等、他のルートで感じた謎も解明されて面白かった。五世木議員に対しては緩い対処だけで成敗したとは言えず、銀先生が言うほど今後帝都での生活は安心はできない気もするけれど。でも母と姉弟仲良くなれたのは嬉しい。

 銀先生は親みたいな見守りたい立ち位置なせいか、本人の恋愛する気持ちが弱く、周囲が猛プッシュしないと関係が中々進まないのはヤキモキさせられた。深く考えるせいか、いつも行動が遅い。そのうえ普段静かな分、怒ると結構怖いし。主人公も世間的にやむを得ないけれど場に流されすぎかな。
 常良がとても良いキャラだったのに、身分的に仕方ないとはいえ、攻略できないのは残念。

f:id:otomegamefun:20200929104005j:image↑怒らせると本当に怖い

 

 

守田 楓花

 美人で人気の歌舞伎役者の楓花は、主人公の大事な友人で今日も厳しい稽古から逃げては主人公に泣きついている。主人公は自分の父親の死の真相を知るために久史、銀之助、賢、徳治郎とハイカラ流星組を結成し、楓花も加わることに。

 とある事件で楓花が本当は男性であることを知っても、当の本人は自身を男だと自覚できていなかったものの、主人公へ惹かれる気持ちから次第に男として生きることを決意する。主人公に縁談の話が舞い込み、いつまでも恋愛対象として見て貰えなかった楓花は身投げしてしまうが、主人公は怪我を負いながらも楓花を助けたことがきっかけで変わっていく。

 しかし、楓花は自身の父親がかつて流星組に殺されたたこと、血筋から本当は家で疎まれていたことを知り、絶望から主人公を遠ざけてしまう。さらに主人公も政治家の五世木議員からハイカラ流星組に対して脅しをかけられ、精神的に参ってしまう。そこから立ち直った2人は、楓花と主人公の父親の死に関係する五世木議員に対して成敗することを決意するが…?

 

 公式ホームページや共通ルート序盤までは本気で百合なのかと勘違いしてしまった。ボイス的にもやはり男性だよね…本人が自分を男性だと気付いてないとはビックリした。とはいえスチルは百合に見える。髪を切った後も女性に見える…笑

 主人公は骨折して仕事を失ったり、毒飲まされて死にかけたり、楓花の家は崩壊し、呉服屋の店主は自殺と、他のルートに比べてかなりハードで、彼とは友人のままでいた方が幸せな気がしてしまった。五世木議員を政界から降ろせるし、本人の口から主人公の父親の殺人を認める発言を引き出し、楓花の本当の父親について知ることができる点は、真相にかなりの近付いてはいるのだが。それでも役者も大学も目指す楓花の姿は明るい未来のある終わり方とはいえ、主人公がトラウマでお茶飲めなくなってるのは悲しい。

 家のゴタゴタのせいで余裕が無く、お互いこれからもっと好きになろうね、といった感じであまり恋愛できてない気もする。

 

 

咲村 賢

 賢はかつて行き倒れていたところを主人公に救われたことに大変感謝しており、よく高級な食べ物を差し入れしてくれる存在。

 賢の誘いで主人公は自分の父親の死の真相を知るために久史、銀之助、楓花、賢、徳治郎とハイカラ流星組を結成するが、彼はいつも嘘で本心を隠してしまい、何を考えているか読めない。そのうえ度あるごとに主人公にちょっかいをかけてきて気になる存在になっているのに、当の本人は理由あって結婚したくないものの、主人公のことは好きだという。

 政治家の五世木議員が父親の殺人に関わっているのではないかと疑惑が深まる中、様々な思惑により賢が華族の櫻小路家の当主にさせられそうになる。このままでは2人は身分の違いで結ばれることは絶対になくなってしまう。そして彼が結婚したくない理由を知っても、主人公は最後の望みを掛けてハイカラ流星組に櫻小路家の成敗を依頼するが…!?

 

 ストーリーを短くまとめるにあたり上手く表現できなかったが、賢さんの嘘に最初から最後までかなり振り回されるのでぜひ自身でプレイして欲しい。

 賢さんがあれほど追っていた主人公の父親の真相は分からず謎が多く残ったままで、最後よくわからないまま逃亡劇が始まり、主人公置き去りのまま物事が進むのが寂しかった。しかもストーリー全般、賢さんが色々と嘘つきすぎて話がややこしい。賢さんの父親殺しの罪で結婚できないと言っていたのに、実際のところは流星組はやってないことを知っていて、母が殺したと信じたくなくて自分のせいにしたという解釈で良いのかな?

 恋愛面では個別ルート入った途端、主人公に手を出してくる癖に結婚はしたくないというのは最低すぎるような…見かけによらず主人公にだけ甘えてくるのが可愛く、母性本能をくすぐってくるが、年齢的にもう少ししっかりして欲しい気も。本作の主人公は16歳と非常に若い(幼い)ので特にね。といいつつ、それでもなんだか声が魅力的で、ホイホイついて行きたくなる…。本心が見えず、明るく馴れ馴れしいのになぜか少し距離を感じるキャラとして見事に描いていたとは思う。

 

 

中井 徳治郎

 徳治郎は元流星組の1人として主人公を見守ってくれており、久史、銀之助、楓花、賢と主人公とハイカラ流星組を結成した。ただ、主人公を守るためだけに、徳治郎は大金を出してまで主人公の住む長屋を買っていることにどこか違和感があった。

 度々命を狙われる主人公だったが、黒幕の五世木議員と徳治郎が内通していることが発覚し、主人公と同じ長屋に暮らしていたのもハイカラ流星組に入ったのも、すべては主人公を監視するためだった。それでも本心から主人公を守りたいと信じて欲しいと願う彼に、主人公は悩み続けていた中、さらに徳治郎が五世木議員の養子であり、主人公の父親殺害疑惑が挙がる。

 徳治郎は主人公への想いを打ち明けるも、洗脳が強く五世木議員の命令に逆らえずにおり、ついには主人公殺害を命じられる。どうすれば彼の洗脳を解けるのか、ハイカラ流星組が動き出す…!

 

 攻略制限があるため、メタ要素から他のキャラ攻略中に徳さんが内通者か裏切り者だと推測できてしまうが、五世木議員の養子だったことには驚いた。洗脳の解き方はありきたりだったけれど、紲エンドは洗脳が解けずに2人で入水というショックな結末。それなのに幸せそうだから一層悲しい。

 主人公の父親が殺された理由は思いの外たいしたことがなく…本当にただの恨みだけだったのかな?わざわざ銀先生ルートで銀先生が主人公に隠したのだから、もっと重大な秘密があるように思えてしまう。また、ここまで踏み込んでおきながら、五世木議員の成敗も中途半端に終わってしまったのも残念。でも、徳さんが別れを告げた時の表情から、ほんの少しでも愛情があったと思いたい。

 後日談まで読んで、ようやく父親殺害の犯人と方法が明確になってやっとスッキリした。最後に主人公の父親が夢で五世木議員の思想を話していたし、他のルートでも裏で人を殺めていたことが暗示されていたとはいえ、こんなに血で染まった人だったとは。欲が無く感情もあまりない徳さんには、主人公と結婚することで変わっていけると良いな。…そういえば黄身丸って変わった犬だったのに、特に秘密無し?

 

 

攻略情報

 中井徳治郎のみ、攻略制限がかかっており、攻略可能になるとメッセージが表示され、以降は徳治郎の好感度に関わる選択肢が追加されます。

・ゲーム内でエンド数は各キャラ3と表示されますが、エンディングがムービーを挟んで前後に分かれており、後半部分が好感度に応じて歓喜か紲のどちらかに分岐するだけなので、エンド数は実質2つです。

・好感度80以上で歓喜エンド、80未満で紲エンドです。共通ルートは好感度高い選択肢を選び個別ルート途中でセーブし、好感度を調整してやり直せば問題ないでしょう。