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乙女ゲームの感想や攻略ブログです

Nintendo Switch「ピオフィオーレの晩鐘 -ricordo-」感想

Nintendo Switch「ピオフィオーレの晩鐘 -ricordo-」の感想です。  

 

 

 

 

 

作品概要 

ピオフィオーレの晩鐘 -ricordo- Switch

ピオフィオーレの晩鐘 -ricordo- Switch

  • 発売日: 2019/07/25
  • メディア: Video Game
 

機種: Nintendo Switch※VITA版の移植

作品名: 「ピオフィオーレの晩鐘 -ricordo-」

CERO: D(17才以上対象)

あらすじ: 第一次世界大戦後の南イタリア、ブルローネには3つのマフィアが台頭していた。血統を重んじる歴史あるファルツォーネ、ファルツォーネから分離したヴィスコンティ、中華系の老鼠。教会で暮らす主人公はマフィアから狙われ、身を寄せることになるが…?

 

 *続編「ピオフィオーレの晩鐘 -Episodio1926-」の感想はこちら

otomegamefun.hatenablog.com

 

参考情報

キャラ別タイプ

・主人公(CV:無し)…おてんば、強気、優しい

・ダンテ・ファルツォーネ(CV:石川界人)…堅物、不器用、一途

・ギルバート・レッドフォード(CV:森久保祥太郎)…豪快、男前、紳士

・楊(CV:岡本信彦)…強引、気分屋、非情

・ニコラ・フランチェスカ(CV:木村良平)…ポーカーフェイス、腹黒、ヤンデレ

・オルロック(CV:豊永利行)…年下、純粋、忠実

・隠しキャラ アンリ(CV:立花慎之介)…人間嫌い、憎悪、物静か

 ※ネタバレにつき隠しキャラは白字。見たい場合は文字色反転してください。

 

攻略推奨順

 ダンテ→ニコラ→楊→オルロック→ギルバート→FINALE
 (攻略制限解放順)

 ※初回はダンテ、オルロックは楊の後がおすすめ。

 

オススメポイント

 ・登場人物が容赦なく死んでしまうハードなマフィア物!

 ・エンディング分岐で大きく異なる展開を見せるストーリー!

 ・ベスト、バッドエンドそれぞれのその後までじっくり楽しめる!

 ・大人の恋愛を美麗に描くイラスト!

 

攻略目安時間

 フルコンプまで30時間程度
 (progress画面進捗ALL100%、EXTRA及びエンディング後のショートストーリー読破)
  ※ボイスをある程度飛ばしてプレイする場合

 

糖度

 甘め(同棲生活、押し倒し、朝チュン等)

 

難易度

 難しい
 (ステータス表示が大雑把で困る。共通から各キャラルートの分岐が少し分かりにくい。各キャラ1度クリアさえすれば、チャプタースキップで好感度等調整できて攻略が多少楽にはなる。)

 

評価 90/100

 共通ルートが必要最低限で即個別ルートに入り、各キャラ攻略する度にどんなストーリーか楽しみになる作品だった。ストーリー後半では好感度や選択肢に応じベスト、グッド、バッドの3種のエンディングに分岐し、それぞれ異なる展開が味わえるのも大きな特長。おまけとしてベストエンドだけではなく、バッドエンド後のショートストーリーも収録されている。全キャラ攻略後FINALEルートまでボリュームたっぷり。なお、CEROはDなだけあって大人の恋愛描写あり。

 美しいイラストに魅入るが、マフィア物につき当然血生臭い展開が待ち受けており、攻略対象含む重要人物までいとも簡単に死んでいく。とはいえ、マフィア同士積極的にドンパチするよりは、トップ同士交渉して主導権の取り合う場面が多く、皆非常に考え方がスマート。若干のファンタジー要素や少し温い展開はあるが、女性向けとしては十分ハードな部類。

 Meanwhile Storyは任意で(一部強制あり)他のキャラ目線での状況把握ができ、ストーリーを俯瞰的に読みやすかった。システム面には少し物足りなさを感じたものの、チャプタージャンプにより、好感度等を調整して好きなチャプターから開始できるのはとても便利で、ある程度はエンド回収しやすい作りになっている。

 

 

感想(ネタバレ注意)

ストーリー感想

 共通ルートが非常に短くて、初見プレイ時なんていつ個別ルートに入ったかすら気付けない位だった。各キャラ序盤からストーリーが違うし、後半もエンド分岐で大きく話が変わるので、周回しても飽きずに楽しめた。エンドが多くて、それぞれしっかり描写があるのは、ゲームの醍醐味としてとても好ましく思う。隠しのFINALEルートまでしっかり作り込んであるのは素晴らしい。

 主人公が女性で戦えないため、前線に出られないのが歯痒く、マフィア同士の抗争も一部は想像するしかないのは残念だったかな。普段ファルツォーネファミリーがどういった仕事をしているかも気になる。まあ主人公が屋敷で家事して祈ることしかできないのは仕方ない。一般女性がマフィアに巻き込まれるストーリーは制約が難しい中、設定等で工夫しており、良く作られてきたとは思う。

 あとこの作品は何と言っても、色々と美味しそうな料理が出てきてお腹が空く!イタリアの食文化ってやっぱり魅力的。楊ルートの中華も美味しそう。どれも辞書でしっかりどんな食べ物か説明してくれてるおかげで、実際に食べたくなってしまった。

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↑バッドエンド後のストーリーも読めるのは大変嬉しい。FINALE後もあり。

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↑辞書機能、イタリア語詳しくないからありがたい。



 

イラスト感想

 どの男性キャラも格好良いというか麗しく、立ち絵を見てるだけで恋愛できそうな気がする。それでいて主人公は美人というよりは可愛いらしい(でも、ちょっと間抜けな表情なのが毎度気になる)。マルコもどこか怠そうでいて親しみやすい中年刑事って雰囲気がイラストからも感じ取れた。絵って大事だとつくづく思う。

 スチル枚数は移植で増えていても差分やオマケ抜きで各キャラ15枚前後は、ちょっと少なめかな(元々が少なすぎる)。ストーリー分岐が多いせいか、その分スチルが欲しいシーンはたくさんあった。

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↑可愛いけど、口閉じてシャキッとさせたい気がする。

 

 

システム感想

 ステータス画面の変化や見方が分かりにくく、初見プレイ時は意味不明で戸惑った。画面が血で埋まるほど状況が悪く、百合が色付くほど好感度が高いことを示している模様。大体のエンド分岐は好感度の方さえ意識していれば問題なく、システムとしてはあまり活かしきれてない気がするが、条件を色々組まれると複雑になって大変だから、これはこれで良かったかも。

 Meanwhile Storyは別のキャラ視点の話が垣間見れて状況が理解しやすいものの、画面の切り替わりの演出が入り、少し邪魔に感じることもある。1周目はあえて読まずに2周目で楽しむ等、プレイヤーによって選択が委ねられているのは面白い仕組みだった。

 チャプター切り替え演出時はスキップが効かず、次の選択肢へジャンプ機能がないのは非常に不便で、スキップ中の待ち時間がしんどい。一応2周目以降はチャプタースキップにて好感度等ステータスを調整して、好きなチャプターから再開できるため、攻略は多少楽になる。選択肢をどう選ぶか考える楽しみは薄れるけれども、手っ取り早くストーリーやエンディングを読みたい人には嬉しい機能。その代わりEXTRAにイベントシーン再生が無いので、気に入ったシーンの手前でセーブをオススメしたい。

 その他オプションは最低限揃っている。操作確認にはMeanWhile Storyに関する説明もあったが、初見で分かりにくいステータスの説明も用意されているとありがたかった。

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↑ステータス画面では高感度上昇する程ユリが色付き、悪い状況(選択)する程血が増える。
ユリの色は4段階しかなく、数値が読めないのが曲者。

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↑Meanwhile Storyは登場したらすぐに読まないと消えてしまうが、押し忘れても巻き戻し機能使えばOK。

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↑ストーリー中にオプション画面を開くと、どの程度ルートを制覇したか分かる。

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↑EXTRA内のプログレス画面ではコンプリート状況が一目瞭然になっている。

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↑チャプタージャンプ機能、好感度等調整してスタートできる。

 

 

キャラ別ストーリー概略&感想(ネタバレ注意)

ダンテ・ファルツォーネ

 ある夜、オルロックに教会を襲撃されたところをダンテに救われ、ファルツォーネファミリーの屋敷に匿われる。主人公は教会に帰りたがるが、外に出ることを許されず、ダンテは陰から贈り物で慰める。今度は教国の使徒と名乗るオルロックから屋敷が襲撃に遭い、主人公自身が「鍵の乙女」と呼ばれる秘密を知りたいと強く願う。

 再度襲撃される危険性から隠れ屋で2人は暮らし、ダンテから鍵の乙女にまつわる秘密を教えてもらう。ファルツォーネは元々ブルローネの聖遺物を守護する役目を持ち、聖遺物の封印を解く存在の1つが鍵の乙女なのであった。ダンテは主人公を鍵の乙女だからではなく、主人公を1人の大切な女性として守ることを誓う。ところが、ダンテが最も信頼するニコラが裏切って、ヴィスコンティに付いてしまう。

 さらにファルツォーネは教国からの後ろ盾を無くして、街での評判も悪化し窮地に陥る。そこで、教国への交渉のため、2人は聖遺物の封印を解き手にしようと考える。1度目の遺跡訪問では失敗に終わったが、主人公の持つ印が色付き再度訪問したところ、待ち伏せする楊の姿が…!

 

 封印解き掛ける直前の遺跡は放置して良かったのかな?それにしても遺跡を解く鍵の条件に、ファルツォーネの血を引く者と鍵の乙女と結ばれることって。封印を作った人は凄い仕組み考えたなあ…解かないことが前提だから、平常時はあまり気にしなくても良いのだろうけど。

 ダンテは3種のエンドとも比較的穏やかな終わり方で王道的。ダンテらしい。だからこそ、オルロックルートでの彼の変わりようは印象深くもある。

 ダンテは見た目麗しく、あの仏頂面が笑顔になるたびニヤニヤしちゃう。ただ主人公に一途なのは良いものの、聖遺物を守る使命のためなら、ファルツォーネ解散しても良いと思えるなんて、本人が言っていた通り優しすぎてマフィア向いてなさそう。せっかく慕ってくれる部下達が可哀想だ。彼を自由にしたいと願うニコラの気持ちはよく分かる。私も同意見。だけどマフィアの立場としてはちゃんと制裁したいな、ダメ?笑

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↑照れる顔も良いが、笑顔の方が好き。

 

 

ギルバート・レッドフォード

 主人公は教会で突然楊に囚われかけたところをダンテが介入し、オルロックに外へ逃される。街中で彷徨っていると、ギルバートに遭遇し匿ってもらうことに。ところが、ギルバートは主人公を守ると約束してくれたのに、贋札製造の疑いで捕まってしまう。

 一旦釈放はされたが、裁判の判決までに解決せねば教国がブルローネから手を引くとの脅しを受ける。教国がいなくなってはマフィアは存続できないため、3つのマフィア同士手を組みそれぞれ真実を探ることにする。主人公はギルバートと共に情報収集する中で仲が深まっていく。そして通貨同盟を騙る何者かの存在が浮かび上がり、ついにカジノのディレットーレが黒幕だと睨む。

 裁判当日、各組織は動き始める。ギルバートは裁判を勝ち取り、ダンテはディレットーレを引き付け、楊は贋札工場を襲う。ギルバートが裁判の外に出た直後に軍警察から襲撃を受けるが、無事脱出した主人公とギルバートは、ディレットーレとダンテが対峙するカジノへ駆け付けるが…?

 

 攻略制限で楊やオルロックよりも後の攻略になるのがビックリ。2番手だと思ってた。他のキャラルートと趣が全く異なり、マフィア同士抗争せず協力して黒幕を追い詰める内容で、さらには大団円ルートに派生するからか。マフィアのカポの中で精神的に強いギルバートだからこそできる話。

 ギルバートが大人で紳士な分、恋愛も極めて順調だった。ストーリーの関係上他のマフィアから襲撃がなく、日々情報収集に動き回るだけなせいか、マフィア感?が無くて少し物足りない。構成員もほぼ見かけないし。エンディングも3つともなんだか他のキャラと比較し至って普通。終始安定感ありすぎて、もう少し波乱が欲しかったかな。でも、ギルバートは男前で格好良すぎて彼には不満はないし、ストーリー自体もマフィア同士手を組むなんてこれまでと全く違っていて、とてもワクワクした。大団円で更なる真相が明かされるため、最後が中途半端でスッキリしない終わり方なのは残念だけどね。

 情報収集での行先は主人公に委ねられ、他のルートに比べて主人公が活躍できるのは嬉しかった。しかも毎度どこへ行くか選択肢3つあって、誤りの選択でも意外な話が見られて楽しい。ここまで色んな会話が見られるなら、毎度あえて間違えるのも手間に感じない。このゲームはよく作り込んであって本当に好感が持てる。

 

 

 主人公は老鼠に捕われ、楊の女として側で過ごすことになる。ファルツォーネの交渉材料として生かしているだけで、いつ殺されてもおかしくない状況だが、護衛のフェイとランの明るさで緊張が解れていく。取引に同行した際、ファルツォーネとヴィスコンティの仕掛けた船の爆発に巻き込まれ、楊と共に脱出。自分を守ってくれる楊をもっと知りたいと思うようになる。

 楊は主人公を狙ってきたリーとダンテを殺害、さらに主人公の願いを聞き入れ、麻薬漬けにされていた友人エレナを救い出す。主人公はエレナの看病に付きっきりになると、楊は不思議と退屈を感じる。教会へエレナを返すにあたり、主人公は教会ではなく老鼠がこそが自分の居場所だと思うようになっていた。

 ダンテを殺され恨みを持ったニコラが、主人公を囮りにして楊に対決を挑むも返り討ちにする。さらには教国の後ろ盾を得たヴィスコンティ率いるギルバートが老鼠の支配区域ごと襲撃し、ピンチに陥るが…?

 

 選択肢誤りによる即理不尽なバッドが多数設けられ、楊の気まぐれさが十分に感じられた。そして、バッドエンドで主人公ごとダンテを殺す展開は結構衝撃的だった。だって、それまでファルツォーネの屋敷に閉じ込められた主人公へ楊はロミオとジュリエットみたいな逢瀬を重ねて、散々甘いささやきをしてくれたのに、それすらも退屈しのぎだったのか…しかも、このルート入った後も選択肢が何回か出てくるのに、結末は一切変わらない罠。一見ベストエンドっぽい雰囲気だったため、心にグサッと来た。なお、彼の1番の笑顔はこのバッドエンドルートでの屋上から主人公背負って飛ぶシーンだと思う。

 エレナが酷い状況に陥って辛かったが、最後は割と回復していて少し安心した。主人公はバッドで悲惨な目に遭うけど、ファルツォーネから大事にされてる(今回は主人公に一切信じてもらえず可哀想なダンテ)し、恵まれてるなあと感じた。

 本ルートは、スチルで主人公の様々なチャイナドレスを拝めるのも楽しみだった。楊が激怒して下手すると主人公を早々に手元から追い出す程のピチピチのドレスは、どれほど酷かったのか気になる。

 

 

ニコラ・フランチェスカ

 老鼠から襲われた主人公はニコラに救われ、ファルツォーネファミリーの屋敷に保護される。常に優しいニコラのおかげでマフィアとの生活に慣れていくが、主人公を襲った老鼠の刺客に対する壮絶な仕打ちを見せつけ、ニコラは犯罪組織の一員として距離を取る。

 ある日ニコラは裏切り、主人公を連れてヴィスコンティの一員となる。ヴィスコンティは当然寝返った彼を警戒しており、主人公も居心地が悪い。そのうえ、ニコラは一転して主人公に対し冷たい態度を取るのだった。3つのマフィアで停戦協定が結ばれるも、日々どこかのマフィアの構成員が殺される事件が続く。そして、ダンテが狙われマルコ刑事が死に、街中ではニコラが犯人ではないかと噂に上る。

 老鼠と繋がりを持ったロベルト刑事が犯人だと推測できたため、老鼠とダンテで会合を開き、ダンテが襲われたところをニコラが救う筋書きを立て、作戦を実行する。主人公は屋敷で無事を祈っていたところをロベルトに誘拐されてしまい…!

 

 一見笑顔で優しそうなのに、実のところは腹黒で捻くれてるというか、そのせいで選択肢も難しく悩まされた。ダンテが大好きなことが全力で伝わるが、主人公の身からすると少し寂しい。どのキャラルートでもダンテ1番だから、本ルートで最後に主人公を優先したのは、それだけ大きなことだったと分かるけど…!

 色々あるエンドの中では、寝返った罰をちゃんと受けるグッドが1番しっくり来たかな。ダンテが殺されるバッドエンドでは、ニコラがファルツォーネのカポとしての実力を発揮して、余裕でヴィスコンティも老鼠も殲滅しながら、主人公を監禁してしまう展開には驚き。幸せになれるエンディングではロベルトが病むのに、バッドだとニコラが病むのかい!笑

 ロベルトは見た目やツンデレな性格、熱血マンとして、攻略キャラになっていてもおかしくないのに、まさかの当て馬だったか。しかもヤンデレ。マルコに迷惑かけまくった挙句、狂って大量殺人犯になるのは、キャラとして可哀想な気もする。視野が狭いだけだから、主人公と一緒に成長していけばワンチャンあると思うけどな。

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↑この角度と表情が好き。

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↑ロベルトの表情怖すぎて笑う。


 

オルロック

 主人公はオルロックから話があると言われ、突然老鼠に連れてこられる。教国の神託を受けたロズベルグの命令から、協力先の老鼠で聖女である主人公を守るとのこと。早速ファルツォーネの襲撃を受けてもオルロックは見事に撃退してみせる。ある日教会からの帰り道、ファルツォーネから再度襲撃を受け、オルロックはニコラを殺害。ダンテは主人公を奪われたことや自身の父とニコラを殺された憎しみからオルロックに対する殺意を抱く。

 楊に不信感を抱いた結果老鼠から逃亡し、さらにヴィスコンティからも恨みを買ってしまい、3つのマフィアから追われてしまう。そんな中ロズベルグが街を訪れ、会ってみたところ主人公はロズベルグがオルロックを利用しているのだと確信を持つ。ロズベルグはオルロックに主人公を殺害するよう指示するも、オルロックは実行できず、主人公を連れて逃げる。

 街から脱出できずに隠れて暮らしていたところ、仲良くなった少年が高熱で亡くなってしまい、オルロックは神に対し嘆く。さらに楊に見つかり、やむを得ず殺害する。街から脱出を考えていた折、教会で老鼠の残党とヴィスコンティに狙われ、オルロックは自身が傷付きながらも相手を殺さずに戦闘不能に陥らせる。そこにダンテまで現れ…!

 

 見た目は猫っぽくて、誰からも騙されちゃう程純粋で可愛いというのに、オルロック強すぎ!自分は多少怪我が残っていても、マフィア構成員が30人急所を避けて殺害せず戦闘不能にさせられるとは。設定的に作中最強だろうなあ。どんな訓練積んだんだろ。他のカポ達から人間じゃない!化け物か!とドン引きされる程の楊でさえも、本気出されるとアッサリやられる位なので…武器は短剣だけなのに凄まじい。

 グッドでの逃亡エンドは、逃げ続けても多くの敵から追われて疲れてしまい、もう2人に未来が無いことを示唆する悲しい終わり方だったな。ベストエンドは多少罰は受けながらも、幸せすぎて逆に不安になるんだよね…マフィアを散々殺したせいで、結局いつかは狙われそうで。

 バッドエンドがまさかのオルロックの前でダンテが主人公を犯すというエゲツない結末にビビった。どのルートでもダンテは主人公のことを見守りつつ想ってたのに…ここまでするなんて思ってなかったから、恨みで狂ってしまって悲しい。なお、教国のエミリオとしては、ダンテと主人公が結ばれなくても別に良いとすら思っていたことが分かってしまった。使命に1人こだわるダンテ、ドンマイ…

 上記以外は年下で純粋なオルロック相手だから健全な話だった。即バッドになる選択肢分岐の2段構えが複数あるのは心臓に悪かったな。

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↑淡々として感情の無かったオルロックに人間らしさが…!

 

 

FINALE

 主人公は教会で物静かな男性と出会い、デートする。以降、彼を見掛けるたび気になる存在になっていた。ある夜、楊に拐われそうになり、ダンテやオルロックに救われ、街中を逃げていたところギルバートにお世話になることに。だが、ギルバートは贋札偽造による冤罪をかけられ、教国からも裁判の判決までに問題解決を求められる。ブルローネの現状維持には教国が必要なため、3つのマフィアは協力しつつ犯人探しをすることになった。

 主人公はオルロックを護衛につけながら教会で再び暮らす。物静かな男性はアンリという名で、マフィアに関わり続けることに何度警告しても折れない主人公と気まずい雰囲気になってしまう。それでも街中で住民から危険な目に合った際に庇ってくれ、教会での逢瀬が続いていく。そんな中、アンリは主人公へ罪の許しを請う。

 アンリの正体はカジノのディレットーレ、贋札製造を企んだ張本人で、彼は子供の頃、姉が鍵の乙女に選ばれたことで一生を狂わされた人間だった。マフィアに親が殺され、姉はファルツォーネ家当主と結ばれなかったことに絶望して自殺。ファルツォーネ及びファルツォーネの守るブルローネの壊滅が目的だったのだ。ニコラの策略に乗ってあえて主人公はディレットーレに捕まり、マフィアはカジノを襲撃するが…!

 

 FINALEルートにはアンリ、FINALEの2エンドが存在していて満足!しかも話の中でキャラそれぞれの見せ場ややり取りも十分用意されていて大満足!ストーリーも他のルートと変わらない程のボリュームにも驚いた。これまで誰かしら死んだり、殺されたりしていたので、皆が幸せになれる大団円があるのがとても嬉しかった。

 アンリは、マフィア達がどの程度の人殺しや悪事をしてきたか読めないけど、彼ら以上に血で染まってそうな人生で仰天。ディレットーレの姿だと変人極まりないのに、素はなんと大人しいし。だから仮面を被って心を殺し、復讐のためだけに生きることで、悲しみを感じないようにしていたのだろうな。人間嫌いなのに、最後は主人公を少し受け入れられた様子でほっとした。安易に2人で死ぬのではなく、罪を抱え悪夢に一生うなされながら生きていく終わり方は感慨深くて好き。

 アンリ姉弟は、ファルツォーネが良かれと思ってやってきたことが全て裏目に出すぎて不憫だった。ダンテの父親、鍵の乙女の詳細を知ってたうえで、婚約者までいたのに彼女の想いを汲み取れずにずっと側に置くのは残酷。その後、血統を重視する家柄であることを失念しアンリを親類の家に預け、当然受け入れてもらえずに虐められてしまうあたり対応雑。そりゃここまでファルツォーネを恨んでも仕方ないかも…

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↑さすがFINALE、5人並ぶと壮観。

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↑よくよく考えれば、下手するともっと歳の差恋愛?になる可能性もある、恐ろしい制度。



攻略情報

 攻略制限があり、初期の段階ではダンテかニコラしか攻略できません。どちらかをクリア(グッドエンドでも可)すると、楊とオルロックが解放されます。そして4人クリア(うち1人はベストエンド必須)でギルバートが解放されます。

・共通ルートの分岐については以下を参考にしてください。適当にやるとニコラが1番入りやすく、彼のルート以外はマフィアを受け入れる寄りの選択肢が望ましいです。少年に声をかける段階まで、楊とオルロックは上手く調整すれば平行して進められます。

ダンテは、マフィアを受け入れる寄りの選択肢

ニコラは、マフィアを怖がる寄りの選択肢

楊は、マフィア寄りの選択に加え、それが生きるということ→外に出て行く仕方のない理由があるのかも→明日も良い日であるように→少年に声をかける→お菓子をあげる

オルロックは、マフィア寄りの選択に加え、(ちゃんと祝福されている)→(今日に感謝を)→熱心に祈っている→少年に声をかける→相談に乗る

ギルバートは、見知らぬ男性に興味を持って接する選択肢

・エンドは、各キャラ選択肢ミスによる即バッドは複数ある他、終盤ストーリー分岐するベスト、グッド、バッドエンドの3種に分かれます。

・FINALEルートを除き、基本は好感度と選択肢分岐さえ意識していれば各エンドに辿り着けます。

・楊は引っ掛けのような選択肢があります。船の爆発から逃れた夜、彼に話しかけるとスチルが発生しますが、その後一部選択肢が発生しなくなりベストエンドに行けなくなります。

・オルロックのグッドエンドは、チャプタージャンプからは行けず、選択肢で好感度上げが必要なうえ調整に難儀しやすいです。バッドにならない程度に高く、ベストに行かない程度に低くします。そのため、チャプター4までは全て好感度が上がる選択肢にし、チャプター5以降は下記の通りにするのがオススメです(即バッドとなる選択肢は割愛)。

オルロックの買い物→美味しそう

オルロックの傷を見て→そんなこと言わないで

ロズベルグ卿の謝罪→ロズベルグ卿もオルロックと同じ?

オルロックの話を聞いて→利用されてるんじゃ?

神から見捨てられたと言うオルロック→あなたの手は綺麗

顔が赤いオルロック→熱があるの?

・全キャラベストエンドでクリア後、FINALEルートが解放されます。ギルバートルート中盤から派生しますが、共通ルートにシナリオ追加があるので、はじめからスタートしましょう。FINALEルートへ行くには、ギルバートルート中に新しく追加された選択肢で過去の鍵の乙女を気にすること、教会ではギルバートと共に祈らずソフィアに挨拶へ行くことが必要です。ギルバートの好感度は高くても問題ありません。

・FINALEルートにはエンディングが2つあり、好感度と協力度は高く維持したまま、アンリを許すか許せないかで分岐します。アンリを許すとアンリエンド、アンリを許せないとFINALEエンドです。

・FINALEルートのアンリを攻略する場合、選択肢ミス1つだけで好感度が一気に0になるため注意が必要です。最後にアンリから連続で質問された時の正解は下記の通りです。

マフィアが怖くないか→怖い

自由になりたいと思わないか→思う

神を恨んだことは→ない

鍵の乙女は自分にとって→使命

ブルローネは好きか→好き

・FINALEルートで1つ分かりにくいバッドがありますが、アンリを許し、好感度高めを維持して上記と全て逆の選択肢を選べば大丈夫です(この場合現れる選択肢は上から4つ目まで)。