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Nintendo Switch「蛇香のライラ〜Trap of Musk〜」感想

Nintendo Switch「蛇香のライラ〜Trap of Musk〜」の感想です。  

 

 

 

 

 

作品概要  

 

蛇香のライラ ~Trap of MUSK~ - Switch

蛇香のライラ ~Trap of MUSK~ - Switch

  • 発売日: 2019/09/19
  • メディア: Video Game
 

 

 

機種: Nintendo Switch ※PCソフト3作を1つにまとめた移植作品

作品名: 「蛇香のライラ〜Trap of Musk〜」

CERO:  D(17才以上推奨)

あらすじ: 踊り子として人気の主人公シリーンは密偵としての裏の顔を持つ。今回の依頼は、世界各国の代表者が集う世界次世代指導者会議が舞台。これまで通り、ターゲットの男性を色香で誘惑していくが…?

 

参考情報

キャラ別タイプ

・主人公(CV:無し)…冷静、美人、男性不信

・ヴィンス・ルーガン(CV:谷山紀章)…不器用、堅物、女性不信

・ロラン・クライデル(CV:立花慎之介)…純粋、ヤンデレ、妖艶

・鱗皇驪(CV:興津和幸)…一途、聡明、禁欲

・鱗希驪(CV:佐藤拓也)…女性好き、素直、犬

・ライザール・シャナーサ(CV:森川智之)…年上、強引、俺様

・ジェミル(CV:村瀬歩)…義姉弟、年下、ツンデレ

 ※一部人物には記憶喪失、過去の出会い要素あり。

 

攻略推奨順

 ヴィンス、ロラン(第1夜)→鱗皇驪、鱗希驪(第2夜)→ライザール、ジェミル(第3夜)
 (PCソフト発売順)

 

オススメポイント

 ・主人公が相手を意図的に誘惑する珍しい作品!

 ・2人からひたすら求められるルート+エンドあり!

 ・エロティックな大人の雰囲気!

 ・第3夜はストーリーの真相が判明して面白い!

 

攻略目安時間

 フルコンプまで20時間程度
 (各キャラエンド数2、二重スパイ3+バッド1)
 ※ボイスをある程度飛ばしてプレイする場合
 ※スペシャル読破1時間程度含む

 

糖度

 かなり甘いが、次第に感覚麻痺する
 (ぼかした体関係の表現や主人公の取り合い、嫉妬、キスシーン多数等)

 

難易度

 非常に簡単
 (選択肢は2択で、フローチャートからエンディング分岐も分かる)

 

評価 80/100

 PCソフト3作品が1つにまとめて移植されたゲームで、1夜につき2人のキャラクターが攻略対象になっており、それぞれに二股するルートもしっかり作られているのが特徴。なお、物語には秘密が隠されており、真相を知るには第3夜を読む必要がある。ストーリー自体も1→2→3に行くにつれ更に面白味が増してくるので、必ず第3夜までプレイすべき。興味あるキャラのいるルートだけプレイしても、第3夜だけやっても問題はないように一応作られてはいるが、第1夜から順にプレイした方が一層楽しめる。

 一緒に風呂に入ったり、ベッドに押し倒されたり、2人からひたすらキスされたり…18禁のゲームはしたくない、でも少し過激でエロティックな雰囲気を味わいたい方にオススメ。行為はエロいはずなのに、文章自体にはあまりエロさは感じないため、苦手な方でも割といけそう。ただ本番のある18禁のゲームに慣れてる方は、中途半端で少し物足りなさを感じるかもしれない。

 驚くほどスペシャルのボリュームがたっぷりなので、PC版よりSwitch版の方がオススメ。

 

感想(ネタバレ注意)

ストーリー感想

 第3夜で黒幕の共犯者がアイーシャだと知った時はぶったまげた!これほどストーリーや設定がここまで練られていたとは。第2夜で美蘭を唆してたのは気になってたけど、そもそも主人公は密偵をさせられてるのに、なぜアイーシャは何もせずにすんでるのだろうと思いきや、伏線だったんだね。なぜ恋愛した途端、店主が容易に主人公を手放すのかも理解できた。…にしても二重スパイルートでようやく真相が全て解明されるあたり、公式的にもオマケのルートじゃないのね。むしろ1番の醍醐味であって、こういうのが苦手な方は流石に買わないか。

 全ルートコンプして、スペシャルを読んだらどのキャラにも愛着が湧いたことを実感できた。これなら全キャラ侍らすエンドも欲しくなる。店主の日記はホラーかな?演出にびびったよ。

 それとOPとED曲が作品にマッチしていてとても好き。

f:id:otomegamefun:20200924005815j:imageスペシャル内のボーナスイベントにて。オーランドの水着姿に爆笑したのは私だけ?

 

 

イラスト感想

 基本的に綺麗だが、少し不安定な絵があるかな。時々男性が美しすぎて女性に見えることも。でも裸になった時の筋肉は、凛々しくて見とれてしまった。

 立ち絵の衣装の差分が多いのは楽しかった。しかも各国衣装が全然違うのも。台詞ウィンドウに主人公の表示も欲しかったな。せっかくの美人だし。

 キス等で絡むシーンのスチルが多いので、どうしても似たようなものになりがちなのは仕方ないかなと思った。

 背景はまるでお伽噺っぽく、主線カラーを変える等凝っている。

 絵に関して最も気になったのはSwitch版には目パチと口パクが追加されたのに、希驪の舌を出す立ち絵はどうしても動かせなかったらしく、ここだけ腹話術してるみたいに見えて違和感あった。

 

 

システム感想

 所々使いにくさを感じるが快適。

 左スティックがバックログ起動にしか使えず、選択には十字キーのみなのが慣れるまで少し使い辛い。

 次の選択肢へのスキップも右スティックを↑押しなことに違和感。↓じゃないのか。そして、次の選択肢がない場合は既読あっても一切使えなくなる不思議な仕様。スキップで十分だからあまり気にしなくても良いんだけどね。

 ストーリー分岐が大してないゲームだが、分岐位置やエンディング数の把握、フローチャートからシーン選択して再開できるのは便利。

 

f:id:otomegamefun:20200924010112j:imageフローチャート、未到達のエンドは黒く表示される

f:id:otomegamefun:20200924010138j:image↑好感度確認画面、光が強い程好感度が高い

f:id:otomegamefun:20200924010219j:image↑次の選択肢までスキップの謎仕様(最後の選択肢以降は未読までジャンプしてくれない)

 

キャラ別ストーリー概略&感想(ネタバレ注意)

ヴィンス・ルーガン

 ルーガン王国の王子ヴィンスは冷徹で有名な人物である。主人公は彼の友人テオドールとルーガン王国に滅ぼされたクライデル帝国の王子ロランから、ヴィンスに囚われた妹パメラを探して欲しいとの依頼を受ける。

 テオドールの作戦により、主人公は世界次世代指導者会議中、ヴィンスの側にいることを許される。誘惑を仕掛ける主人公にヴィンスは振り回されつつも気になる存在になっていき、また主人公も女性を気遣える優しさを持つヴィンスに戸惑うのだった。ところが、ある日テオドールがルーガン王国の城を乗っ取りクーデターを起こす。最も信頼していた親友に裏切られ、ヴィンスはショックを受けるも、主人公に支えられて国を取り戻すため立ち向かうが…?

 

 堅物なヴィンスでも主人公に惹かれ、更にタトゥーの力で抗えないのはニヤニヤものだった。寡黙なキャラが顔赤らめてるのって本当に良いよね…!

 元々悪い人では無かったのに、親友の本心を知って自身を戒め、さらに国民のために他者を慮る気持ちを行動でも示すように成長していくのは格好良かった。ただ、二重スパイルートでテオドールがクーデター起こした最大の理由がただの女性関係だった事を知り、テオドール最低すぎて同情できなくなった笑

 

 

ロラン・クライデル

 ルーガン王国のヴィンス王子に囚われた、自身の妹パメラを探して欲しいとテオドールと共に主人公の前に現れた亡国クライデル帝国の王子ロラン。世間から隔離されて育ったせいでどこか危うさ持ち、そして妖艶な魅力を持つ彼に、主人公は目を離せないのだった。

 ヴィンスの側に潜り込むも情報が掴めずにいたところ、突然ヴィンスに求婚を申し込むエレノアが現れた。彼女こそが探していたパメラだったが、当の本人はロランの事も嫌っていたことが判明しロランは大きく傷つくも、優しく心も綺麗な主人公を愛することで立ち直っていく。そんな中、いつもヴィンスの近くにいる主人公を疎ましく思ったエレノアは、主人公を捉え闇オークションへ売り飛ばしてしまいピンチに…!?

 

 初めて会った時から、パメラの人形を愛でて何だか怖い雰囲気を全身から醸し出しててビビった。CVの立花慎之介さんのこういう演技、本当に上手いなあとしみじみ思った。

 ロランは幼い頃から性的虐待を受けていたことが仄めかされ、すごく可愛そうでならないが、スペシャルから普段の生活を垣間見て更に悲しくなった…そして年上だと判明してびっくり。てっきり年下かと…

 二重スパイルートは2人からの攻めをもっと堪能したくて18禁作って欲しかったな〜無理なのは分かるけどね。

 

 

鱗皇驪

 鱗帝国の王子の皇驪は御伽噺「白蛇伝」の白娘子と似ている主人公に一目惚れ。白娘子のことばかり考える皇驪に目を覚まさせるため、弟の希驪は主人公に仕事を依頼する。それは世界次世代指導者会議中に皇驪を惚れさせて振ることだったが、皇驪は主人公へ好意は見せるのに、タトゥーの誘惑すらも耐えるほど禁欲的で、本音が見えず苦戦してしまう。皇驪からのプロポーズを断り、あっさり皇驪も帰国したことで関係は終結したかのように思えた。
 しかし、皇驪を誑かしたと知った鱗帝国の皇后は怒りから主人公を拉致、皇驪に救われて流されるままに嫁ぐことになる。しばらく一緒に過ごす中、皇驪が主人公のことを白娘子としては既に見ておらず、洞察力に優れた人物だったことに主人公は気付き、お互い打ち解けていく。そして後宮の事件のことを知り、解決に向けて動き出す…!

 

 フワフワっとして何考えてるのか、一見頭がおかしいのではないかと不安になるキャラだが、実は主人公を後宮の調査に利用するために妻としていたり、主人公の嘘や誘惑に気付いていながらもあえて泳がせていたりと、一筋縄ではいかない人物で驚いた。

 第1夜のヨーロピアンナイトにて見事なまでに主人公が男性を虜にしてただけあって、主人公の様々な誘惑が失敗する姿は見てて面白かった。桃を食べるシーンは、想定外の食べ方でキスシーンよりもエロいような。

 皇驪はとても美人で、主人公も綺麗なのについつい目を奪われてしまう。特に弓を指導するシーンのスチルが好き。

f:id:otomegamefun:20200924010420j:image↑皇驪美人すぎない?(画面左)

 

 

鱗希驪

 白娘子のことばかり考える皇驪の目を覚ますために、弟の希驪は皇驪を誘惑して振るよう主人公に仕事を依頼するが、主人公のことが気になってしょうがない。何度も振られるも、主人公を諦めきれず、会議終了後も帰国せずにデートに誘い続けてくる。ある日、鱗帝国で皇驪の婚約者候補である美蘭が自殺未遂を起こし、その理由が希驪への愛によるものだったため希驪は帰国し、主人公は安堵した。

 ところが、店主より希驪を連れ戻して欲しいと仕事を依頼されてしまい、鱗帝国へ行き希驪に世話になるも、騙したくないと悩む主人公。そんな中、美蘭に恨みから主人公は殺されかけ、希驪に介抱される最中彼への想いを自覚していく。そして美蘭は更に想いを爆発させ、皇驪を人質に取ってしまい…!?

 

 皇驪も希驪も良い人物で迷っちゃう。びっくりする程純粋で希驪の赤らめる顔が可愛すぎてたまらない。これほど主人公を求めて諦めないキャラは中々乙女ゲームでもいない気がする。しかも無理やりだとか、異常な執着はなく、引こうと思えばちゃんと引ける常識を持ってるのが良い!女性にモテることに頷けるキャラ。

 美蘭が希驪に想いを寄せている関係でちょっと後味が悪いけど、惚れないなんて無理な位、本当性格も格好良いんだよね。主人公がもし過去に人を殺していても愛する!とまで言えるなんて。おかげで主人公が過去に店主から請け負った辛い仕事を話すことで、心が救われて嬉しかった。

 なお、公式ホームページでは兄(皇驪)を愚鈍だとか酷い紹介のされ方だが、実際には兄を非常に尊敬しており、兄弟仲とても良いのでご安心を!全然狡猾じゃないよ!

f:id:otomegamefun:20200924010537j:image↑この表情好き

 

 

ライザール・シャナーサ

 仕事で貴族の娘を装いライザール王の婚約者となった主人公だったが、ライザールの警戒心は非常に強く、タトゥーによる誘惑も効かず暗殺者ではないかと疑われてしまう。一方で夜な夜な外へ出掛けるライザールが、街を騒がす連続誘拐犯ではないかと主人公は怪しむのだった。それでも結婚してから次第にライザールは心を開いていき、ライザールが身分関係なく国民のことを思い活動する姿に主人公は尊敬するようになる。

 ところが隙を許したところで主人公の正体がばれてしまい、ライザールの真の正体が義賊のルトで、本来の王と入れ替わって昼は政治、夜は民のために体を張っていたことが判明する。彼の姿に不思議と既視感を覚えつつ、店主に対して不信感を抱いた主人公は店主の研究所を探ったところ、記憶が蘇る。それは、自身が9年前に店主の研究所から逃げ出し、ルトに救われ初恋を抱いたこと、その後店主に捕まり記憶を失ったこと…!

 

 ライザールすごすぎる…王として入れ替わった後は国を大きく発展させ、夜は捕まることなく長年義賊やってるだなんて。

 疑い深い彼が次第に心を許し、笑顔を見せるようになっていく描写が丁寧で良かった。そのうえ、もう大丈夫だろうと安心しきってたタイミングで主人公の正体がバレるし。彼の性格上、信頼しきることはないのだなと。それなのに、ふと見せる笑顔は反則だなあ。

 主人公と昔出会っていてその時お互い恋してたという設定があったけれど、そんなこと関係なくライザールが主人公を想うようになる姿を描いていたのも個人的に好ましい。昔のエピソードは無くても良かったんじゃないかなと思えるくらい。ちなみに、ロリコンではないと本人は主張してたが、スペシャルの情報をかき集めると初めて出会った時主人公12でライザール21?やっぱりロリコ(以下略)

 

 

ジェミル

 店主が5年前に連れてきた年下の少年ジェミル。主人公とは血の繋がりはないが、同じ密偵である彼を弟として大切に思っている。仕事でライザールの婚約者として偽り潜り込んだところ、平行してジェミルがライザール暗殺の依頼を受けていたことを知り、弟に手を汚させまいと、自身が暗殺を請け負おうとしたところジェミルを怒らせてしまうのだった。

 だが、ジェミルが暗殺に失敗してしまい、主人公の素性もばれ、今度は逆にライザールと女性誘拐犯容疑者である店主を倒すため協力することとなる。ジェミルが本来のシャナーサ国の血を継ぐ王子であることも判明し、店主を殺すために各国を飛び回る彼を主人公は探しにいく。そしてついに研究所で店主を追い詰めるジェミルだが、店主は不敵な笑みを浮かべており…

 

 「チッ…」の舌打ちが癖になる可愛い年下のキャラだった。第1夜の初登場時から、暗殺者の匂いプンプンさせてたね。ただ、想像以上に凄惨な生き方をしていて、街で見境なく人を殺して主人公まで手にかけ、失意の自死となるバッドエンドは辛すぎる。かといってハッピーエンドは、唐突のライザールの隠し子&婚約者誤報+ジェミルが王位に着くのはかなり強引で、国の先行きに不安があるような。

 ともあれ、他のルートに比べると主人公はジェミルに誘惑する必要がないため、極めて健全な印象だが、彼の行動もツンデレというよりは、まさに弟の反抗期ツンツン!って感じで微笑ましい。

 二重スパイルートは、真相解明がメインでストーリー自体は面白かったが、糖度的にはちょっと物足りなさを感じた。最終のルートでバッドが悲惨なせいなのか、グッドエンドは背徳感なくめっぽう明るく、ジェミルとライザールの主人公を取り合う掛け合いが見ててとても楽しい。ライザールがかなり子供っぽくなるんだよね。この2人は第1~2夜に比べると、3人で楽しむのに性格上向かないのだろうなあ。もっと見たかったよ〜

f:id:otomegamefun:20200924010659j:image↑結局ジェミル父の手から食べる主人公に笑う

 

攻略情報

 特段難しいところはありませんが、攻略条件として2人のハッピーエンド到達後、二重スパイルートが解放されます。

・二重スパイルートは基本的に2人の好感度が上がらないよう選択肢を選びます。どちらか片方の好感度が上がってしまう場合、フローチャートを見て個別ルートから派生するキャラの好感度を優先し、共通ルートからの派生ならば好感度をまんべんなく振れば問題ないでしょう。