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乙女ゲームの感想や攻略ブログです

Nintendo Switch「ビルシャナ戦姫 ~源平飛花夢想~」感想

Nintendo Switch「ビルシャナ戦姫 ~源平飛花夢想~」の感想です。  

 

 

 

 

 

作品概要 

ビルシャナ戦姫 ~源平飛花夢想~

ビルシャナ戦姫 ~源平飛花夢想~

  • 発売日: 2020/09/17
  • メディア: Video Game
 

機種: Nintendo Switch

作品名: 「ビルシャナ戦姫 ~源平飛花夢想~」

CERO: D(17才以上推奨)

あらすじ: 

 時は平家が栄華を極める時代、主人公の遮那王源義経)は鞍馬山で修行の日々を送っていたが、実は重大な秘密を持っていた。それは女性であるということ。平知盛から執拗に狙われ、源頼朝は平家討伐に向け動き始める。遮那王源義経)の選ぶ未来は?

 

参考情報

キャラ別タイプ

・主人公(CV:無し)…真面目、冷静、可愛い

源頼朝(CV:古河慎)…冷徹、寡黙

平知盛(CV:福山潤)…敵対、執着愛、監禁

・平教経(CV:河西健吾)…敵対、ライバル、成長

武蔵坊弁慶(CV:梅原裕一郎)…年上、従者、過保護

・春玄(CV:斉藤壮馬)…幼馴染、病む

 ※一部人物には兄妹?要素あり。

 ※上記以外のサブキャラ4人にifとしての恋愛エンドあり(選択肢や分岐はなし)。

 

攻略推奨順

 平教経→弁慶→春玄→源頼朝平知盛
 (公式発表通り。徐々に真実が明かされる。)

 

オススメポイント

 ・敵である平知盛の執着愛がすごい!

 ・多数の格好良い男性に囲まれる環境!

 ・バッドエンドの数や質にこだわりあり!

 ・攻略するほど真相が明らかになる!

 

攻略目安時間

 フルコンプまで30時間程度
 (共通バッド2、各メインキャラ恋愛1悲恋1バッド2、サブキャラif4?)
  ※ボイスをある程度飛ばしてプレイ場合

 

糖度

 甘め(戦闘ばかりではなく、主人公を取り合う嫉妬等の描写あり。)

 

難易度

 難しめだが、救済あり
 (選択肢が基本3択で悩ましく、エンド数が多いのに総数や派生位置が分からずコンプが大変だが、フローチャートでどこからでも好感度等調整してやり直せるので、ストレスは感じにくい。)

 

評価 90 /100

 一見硬派?な歴史物に見えるが、主人公は女性であること以外にも秘密が隠されており、少しファンタジー要素あり。そして男性として振る舞うも、ハーレム状態で大半は主人公に好意的である。

 少しエロチックな描写があったり、平知盛の執着度合いがかなり人を選ぶ内容だったり、これを受け入れられるかどうかで評価が大きく変わるかもしれないが、執着愛好きな方にはかなりオススメ(しかも福山潤さんの格好良いボイス)。

 春玄は病む場面が少しあるかな程度の些細なものなので、苦手な人でも問題ない。ヤンデレキャラはいない(平知盛異常な愛を向けるが、病んではいない)。

 

 

感想(ネタバレ注意)

ストーリー感想

 ツッコミどころはあるが、とても面白かった!!

  まず5人のメインキャラは最後に恋愛と悲恋エンドが用意されており、お互い惹かれ合う描写もしっかりあるうえ、道中もバッドエンド分岐し、数行であっさり終わるものは少なくて好感を持てた。

 そして、サブキャラクターも全員魅力的で、ifという形ながらも恋愛を楽しめるのはありがたい。しかもこちらも恋愛の過程重視しており、短いキャラでも10分、長いキャラは30分位のボリュームで、ただ甘い言葉を吐かせて終わりの内容ではない。全部読んで、敵も味方も皆良いキャラばかりだと実感した。

 

 次に主人公の抱える秘密のうち、女性であることなんて些細な問題だった。主人公が知らなかっただけで、本当は平清盛の妹が産んだ子で、異能の力を持っていて、池禅尼の策略で源頼朝の子として鞍馬山に預けられていた、といった感じでボリューム盛り沢山。

 それらの真相も一気に暴かれるのでは無く、攻略する毎に徐々に明らかになるのも楽しめた。

 全12章なところ、3章の途中ですぐに個別ルートに分岐するのでストーリーも飽きにくく、ボリュームも多すぎず短すぎず、丁度良い。

 

 歴史物につきストーリーの大まかな流れはどうしても一緒になってしまうが、ルート毎に異なる展開を混ぜており、金太郎飴にはならないよう丁寧なシナリオ作りになっている。

 

 

イラスト感想

 綺麗で安定感あり。

 攻略対象外な多数のおじさん達も渋いイケメン揃い。

 主人公含め立ち絵の種類が多く、戦闘も立ち絵で描写しており、演出に力が入っている。

 スチル数自体は少なくないのだが、スチルが欲しいシーンはいくつもあった。

 背景の塗りが少し簡素で、キャラクターと溶け込んで無いように感じるものもあるが、大して気にするものではないだろう。


f:id:otomegamefun:20200920220950j:image↑渋くて格好良いおじさん達、他にもいるぞ!

f:id:otomegamefun:20200920221213j:image↑立ち絵も種類豊富で凝っている

 

システム感想

 不満は多少あるが、概ね満足。

 好感度とパラメータを調整してどこからでも再開できるフローチャートが非常に便利だった(道中の選択肢は無意味になってしまうが)。とはいえ、主人公の武知勇のパラメータと好感度によってエンディングが分岐してややこしいため、そもそも2周目以降はフローチャートを活用しないと攻略が辛い。

 また、既読スキップは設定から最高速度にしても表情が切り替わる度に遅延が発生しストレスが溜まるので、基本的には選択肢スキップの利用を推奨。ただし、選択肢スキップは章の切り替わり?で何故か止まる仕様。

 地名や見慣れないワードはちゃんと辞典が用意されているので、歴史に詳しく無くても安心。

 その他、ノベルゲームとして必要な機能は十分に揃っている。

 ムービーや演出が多い場面は、switch本体がかなり熱を持ち、ファンの音がうるさくなることがあった。これは環境次第かも。


f:id:otomegamefun:20200920220758j:imageアイキャッチシステム。背景は上昇したパラメータを指し、花は各キャラの好感度上昇を示す
f:id:otomegamefun:20200920220438j:image↑情報画面から好感度と主人公のパラメータ確認できる

f:id:otomegamefun:20200920220541j:imageフローチャートからifエンドも見られるf:id:otomegamefun:20200920220620j:imageフローチャートから好感度等調整して再開可能

 

キャラ別ストーリー概略&感想(ネタバレ注意)

源頼朝

 主人公は鞍馬山から逃亡し平泉に滞在していたが、源頼朝へのピンチに駆けつけ信頼を得る。以降は鬼神のような力で主人公は大活躍し、平家や源義仲を討ち破っていくと共に、主人公の献身的な愛により、源頼朝も次第に心を開いていくのだった。

 しかし、その凄まじい力は実は異能の力で平清盛の血によるものだと明かされ、源頼朝と兄妹では無かったことを知る。源氏軍は主人公を敬遠し孤立するが、それでも源頼朝 は主人公を愛し、良き未来を目指すため決戦の壇ノ浦で平知盛と勝負に挑む…!

 

 他のルートではひたすら冷徹で、本ルートでも中々仏頂面な源頼朝なだけあって、心を許してくれた後の嫉妬する姿や甘い台詞は破壊力抜群で、ニヤニヤが止まらない。

 女性であることや兄弟では無い事実が発覚するのは終盤な割に、かなり甘く感じた。あと、キスシーンがやけに多い。

 悲恋エンドは主人公が死ぬのかと思いきや、平知盛のエゲツないというか、嫌らしいというか…驚く展開だった。悲恋がありきたりな結末で無いのもこのゲームの良いところ。

 

 

平知盛

 涙する主人公の姿に惹かれた平知盛は主人公に執着するようになり、戦場で異能の力を使い過ぎた主人公は平知盛に命を救われ、力について調べるため2人で行動することを決意する。

 京へ戻る道中、主人公の色んな表情を知った平知盛は変わっていき、また主人公は平知盛の優しさに気付くことで、次第に2人の距離が縮まっていく。

 ところが平知盛の死の間際、主人公は自身が源氏の生まれでは無いことに気付かされ、平家を否定するように源氏軍へ戻る。それでも戦場で自身の力に恐怖し、再度平知盛の手を取って連れられたところ、平清盛の妹の蓮月が蘇り、異能の力の正体と自身の出自を知ることになる。

 さらに蓮月は壇ノ浦にて異能の力で平家も源氏も滅ぼそうと企んでおり、平知盛は源氏軍へ協力を仰ぎ、主人公は蓮月に幽閉されつつも機会を狙う…!

 

 散々他のルートで邪魔してきた割に、本人のルートだと存外爽やかに終わった印象(中盤までは夢にまで追いかけて来たり、連れ去ったり、案の定すごい執着心を発揮していたが…)。

 本ルートでは、知盛が主人公の笑顔を知ることで態度が変わり、可愛げが出てくるためかもしれない。しかも主人公をからかっては怒らせる仲で、関係性が深まるほどなぜか甘い雰囲気が無くなっていく…それはそれでお互い心から気を許していて可愛いのだが。

 主人公の出自や平知盛の思考が分かるので、1番最後の攻略に相応しいキャラだった。ただ、赤らめた顔は何度見ても変態にしか見えない。幼い頃はあんなに可愛かったのに…!笑


f:id:otomegamefun:20200920220256j:image↑自分の執着心の強さに気付いていなかっただと…!?

 

 

・平教経

 主人公のことを勝手にライバル視し、度重なる毎に戦闘を申し込む平教経であったが、ついには主人公と戦うためだけに平家を捨てて追ってきた平泉の地で2人はピンチに陥り、急接近する。

 頼朝の指示で主人公は源義仲へ加勢、平教経も平家として復帰し、お互い好敵手として認めて戦うも、源義仲兵の横暴がきっかけで主人公はなし崩しに平教経に連れられ平家に世話になる。

 しかし、和議が失敗に終わり平家は壇ノ浦まで追い詰められ、最後は源氏に戻った主人公と平教経の一騎打ちに…!

 

 敵対キャラなのに、どうして公式のおすすめ攻略順1番目なのか、それは唯一主人公の秘密が暴かれない平和なルートだから。

 主人公の家柄を嫌う発言から平家を捨てたのに、結局主人公が源氏として戦う意志を見せると平家に戻るあたり、序盤はストーカーっぽいが、ただ主人公に振り回されてた印象。

 でも、平家を抜けて1人で旅をするうちに、現状を知り次第に成長していく姿は格好良く、主人公を女性として意識しだすあたりは嫉妬で可愛いかった。

 

 

武蔵坊弁慶

 主人公に負けたことで強引ながらも弁慶は第1の従者となり、平知盛から執拗に狙われる主人公を守り平泉まで逃亡、次第に弁慶は主人公の真っ直ぐな所に、主人公は弁慶の優しさに心惹かれていく。

 ところが頼朝の命で出陣した折、主人公が1人でいたところ平重衡に敗北し、平知盛に囚われてしまい、主人公には知盛らと同様の異能の力を持つことや出生の疑惑を知り、ショックを受ける。

 蹂躙されそうになったところを何とか脱出するも精神的に大きく傷付いた主人公だったが、弁慶はあるがまま受け入れてくれたおかげで、元気を取り戻し、平家を追い詰めていく。最後は壇ノ浦の戦いで異能の力を使う平知盛平重衡に対し、主人公と弁慶2人で立ち向かう…!

 

 弁慶は豪快ながら実は気が利く人なのが少し意外だったが、家臣がほぼ全員忠実&優しい人達なので、弁慶のウリや良さが少し薄れてる気がした。ともあれ異能バトルでも十分戦える(死なない)弁慶は本当に強いなあと思った。

 壇ノ浦後、頼朝に追われることがないのは少し残念かも。

 また、弁慶との恋愛よりも、平知盛のねっとりとした攻めの方が圧倒的に印象強く、執着愛好きな人は満足できるルートで、逃亡に失敗して主人公の心が壊れるバッドエンドもある。しかも無理やり気を吸い取るとかで、ちょっとエロく感じた。

 

 

・春玄

 鞍馬山で幼い頃から一緒に過ごし、従者では無く幼なじみとして主人公を守ることを誓い、平家に因縁をつけられ共に鞍馬山から平泉へ、そして源頼朝へ従う。

 源頼朝の指示で源義仲を探るにあたり、主人公が白拍子として変装した際に初めて主人公の女性姿を見たことがきっかけで、お互い男女として意識するようになる。

 軍師として優れた春玄の実力が発揮され大きな戦果を上げていく中、春玄が本来の義経源頼朝の弟)であることが発覚する。ショックを受けた主人公であったが、常に寄り添う春玄のおかげで立ち直り、軍の士気を更に高めるのだった。

 ところが、後白河法皇の策略に主人公と春玄は嵌められてしまい、壇ノ浦で平家を討伐した直後、源頼朝らから朝廷に与する反逆者として2人はピンチに陥るが…!?

 

 見た目的に義経っぽいなと思ってたら、案の定(そもそも頼朝が攻略対象な時点で…)。女性の義経を通すよりも納得いく設定で良かったとも思う。伏線も多い。

 また、後白河法皇源頼朝が敵サイドに回るので、このルートはあまり平家軍との戦いが描かれず、平知盛平重衡の出番もほぼ無いが、だれなくて丁度良い塩梅だった。

 悲恋エンドは、2人一緒に死んだな…と思いきや、春玄だけ生き残って復讐に燃えるのは衝撃的だった。春玄生存=源頼朝が手加減をしていたのが明確なだけに一層悲しい。

 

 

 なお、サブキャラクターは割愛しますが、オマケとは思えない位良かったです。

 

攻略情報

 エンディングリストが実装されて無いため、コンプできたのか怪しいですが、キャラ毎のエンディング数が綺麗に揃ったので、フローチャートを掲載しておきます。エンディング派生するシーンから、好感度とパラメータを色々調整してみてください。

・キャラのルートに入れない人は、攻略制限がある(公式発表)ので、攻略推奨順の通りに進めましょう。

源頼朝平知盛、弁慶のルートは、春玄と分かれて弁慶を探しに行き、平教経と春玄のルートは春玄と一緒に弁慶を探しに行きます。

・好感度をただ上げるだけでは個別ルートに入れず、共通バッドエンドに行くことがあります。この場合は武知勇いずれかのパラメータが不足しています。


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